東京六大学92年の歴史で初!慶大に女性主務が誕生

2017年11月17日9時0分  スポーツ報知
  • 東京六大学リーグ史上初となる女性主務に就任した小林由佳さん(カメラ・青柳 明)

 1925年に創設され、92年の歴史を持つ東京六大学リーグで16日、史上初の女性主務(チーフマネジャー)が誕生した。

 慶大が来年度の新体制を発表し、新4年生唯一のマネジャーとなる小林由佳さん(慶応女子)が、来年度の主務に就任。楽天ドラフト2位の岩見雅紀外野手(4年)から「大変だけど頑張れ」とエールを受けたパイオニアが、リーグに新風を吹き込もうとしている。

 秋季リーグ王者の新体制初日。小林主務の目は、キラキラと輝いていた。「いろいろあると思うけど、負けずに、逃げずに立ち向かっていきたい。男社会だけど、女子でもチャンスがあるよ、と。きっかけとなって(六大学で)主務を目指す子が増えてくれればうれしい」

 幼少期の夢は、体操での五輪出場だった。5歳から競技を始め、鶴見虹子(北京五輪代表など)らを輩出した朝日生命体操クラブに所属。全国大会にも出場したが、両腕を骨折する大けがで現役続行を断念した。慶応女子では演劇部に所属し、学校行事の「演劇会」では実行委員長を務めたリーダータイプ。「体操は個人競技だったので、多くの人をまとめるのが好きでした」

 大学野球部のマネジャーを志したきっかけは、3年夏の神奈川大会5回戦で、慶応が桐光学園に敗れた一戦だ。号泣する慶応ナインの姿を見て「(慶大に進学する)この選手たちと、4年後に笑顔で終われたらいいな」と思ったという。

 大学1年春に同学年の男子マネジャーが退部し、補充するために選手から転向したマネジャーも去った。神宮でのプレーを望んで入学したのに―と思う選手の気持ちも理解している。「やめちゃう選手が一人でも減れば。(成果を出して)ひとつのきっかけになれば」

 自身も立大の現役時代にマネジャーを務めた内藤雅之事務局長は「初のチーフとして頑張ってほしい」とエール。大久保秀昭監督(48)も「芯の強さを持っている」と太鼓判。2季連続Vへ“勝利の女神”が支えていく。(青柳 明)

 ◆小林 由佳(こばやし・ゆか)1996年6月21日、東京・世田谷区生まれ。21歳。白百合学園小、中、慶応女子を経て、現在は法学部政治学科3年。巨人・藤村のファンで、引退にはショックを受けたという。162センチ。右投右打。家族は両親と弟。

 ◆主務とは 複数いるマネジャーのトップで、チーム運営全体を任される。グラウンドの練習は複数の「学生コーチ」が担当するため、ほぼ関わらない。公式戦での記録員、選手の取材応対、キャンプの企画・運営、オープン戦の対戦相手などの調整、ホームページの運営、OBや関係者への連絡など、合宿所での業務は多岐にわたる。連盟の役員としてリーグ戦運営に携わり、試合前練習のタイムキーパーなども担当する。不測の事態などに備えて合宿所に泊まり込むため、各大学とも男子の主務が務めている。小林主務は、都内から約1時間かけて通っている。

 ◆東京六大学の女性進出 1994年に部員登録が認められ、95年に米国出身のジョディ・ハーラー投手が明大に女子選手として初めて入部し、同年秋の東大戦に初登板。日本人初の女性選手は、東大・竹本恵投手で、1年時の99年秋季新人戦で選手登録された。2001年春には明大・小林千紘と投げ合い話題に。慶大では12年に、川崎彩乃投手がチーム史上初の女子選手として入部した。

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