瀧正男さんが特別表彰で野球殿堂入り 中京商で選手、監督 多くの指導者を育成

スポーツ報知
野球殿堂入りした瀧正男さん

 今年の野球殿堂入りが15日、都内の野球殿堂博物館で発表された。アマ球界などが対象の特別表彰では、愛知・中京商(現中京大中京高)で選手や監督として活躍した瀧正男(たき・まさお)氏が選出された。

 瀧氏は1921年9月8日、愛知県出身。37年夏の甲子園で優勝すると、翌38年春の大会ではエースの野口二郎氏(89年殿堂入り)とバッテリーを組み連覇に貢献した。

 戦後は母校の指導者に就任。54年夏と56年春の大会で日本一となった。その後は中京大でも部長や監督を務め、70年には東海勢で初めて全日本大学選手権を制覇。愛知大学野球リーグ戦では11季連続を含む28回の優勝を遂げた。

 また指導者の育成にも力を注ぎ、沖縄水産高などで監督を務めた栽弘義氏ら多くの人材を育てた。

 長男で中京大教授の克己氏によると「野球が本当に好きで他には趣味もなかった」。私生活では運転免許も携帯電話も持たず、電気ポットをガスコンロにかけて燃やしてしまったこともあるという。

 2012年4月2日、センバツ準決勝をテレビで観戦した2時間後に90歳で死去。最期まで野球を愛し続けた一生だった。

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