首都大学野球で球数制限導入 前日に121球以上投げたら50球まで

スポーツ報知
首都大学野球では球数制限導入を導入する

 首都大学野球連盟は1日、投手の故障予防の一環として、今春から投球数を“制限”する施策の導入を発表した。あくまでも「ガイドライン」とし、罰則は設けない。国際大会のWBCなどでは採用されているが、全日本大学野球連盟関係者が「聞いたことがない」と話すなど、大学球界では異例の試みとなる。

 「投球数ガイドライン」は以下の通り。

 〈1〉先発1戦目は投球制限をしない。

 〈2〉2戦目は、前日に121球以上投げた場合は、50球までとする。ただし、投球中に50球を超えた場合は、イニング終了まで可とする。

 〈3〉1戦目で120球以下の場合は、連投を妨げない。

 〈4〉雨天で1日空けた場合は、制限を設けない。

 首都大学野球連盟では、13年10月の「第1回医科学専門プロジェクトミーティング」で、投球数制限の是非について検討を開始。その後「医科学専門プロジェクトチーム」をたち上げ、12年秋から昨秋までの全チームのリーグ戦での投球数などを調査した。田倉雅雄事務局長(63)は「選手を育てていくという観点から導入することになった」と経緯を説明した。

 日体大・古城隆利監督(48)は「ピッチャーのことを考えれば、球数制限があってもいいと思う。『首都はピッチャーのことを考えてるよ』と思ってもらえたら」。一方、東海大・安藤強監督(54)は「プロ、社会人では連投がある。それを考えると『どうかな』という思いもある」と心境を明かした。(青柳 明)

 ◆球数制限 昨春のWBCでは1次ラウンド(R)は65球、2次Rは80球、準決勝と決勝は95球。打席中に制限に達した場合は、その打席完了まで投球できる。50球以上投げたら中4日、30球以上か連投した場合は、中1日を空けなければならない。また、日本中学硬式野球協議会は「中学生投手の投球制限に関する統一ガイドライン」を15年度から導入。「練習の全力投球は1日70球以内、週350球以内とする」など練習にも言及している。

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