【六大学】初女性主務・小林由佳さんベンチ、慶大1勝

スポーツ報知
女性主務としてベンチ入りした慶大の小林由佳さん(中央、右は大久保監督)

◆東京六大学野球第1週第1日 慶大15-0東大(14日・神宮)

 春季リーグ戦が開幕。慶大は、リーグ史上初の女性主務(チーフマネジャー)を務める小林由佳さん(4年=慶応女)が東大戦で初のベンチ入りを果たした。早大は昨春のセンバツ優勝投手・徳山壮磨と岩本久重捕手(ともに1年)の大阪桐蔭バッテリーが神宮デビューした。

 94年目を迎えた東京六大学の歴史に、新たな一ページが記された。一塁側ベンチで慶大の大勝を見届けた小林さんは、表情を緩めることなくベンチ前に整列。「昨秋に1戦目を落とした相手なので、きちんと初戦を取れてホッとしました」。大事な開幕戦を白星で飾り、試合終了のあいさつでは深々と頭を下げた。

 初体験のリーグ戦のベンチ。河合大樹主将からは「空気になってほしい」と言われている。存在感を出しすぎず、それでいて必要不可欠という意味だ。「いつも通り、冷静にできたと思います」と言うように、淡々とスコアをつけた。特別扱いは、ファウルボールが飛んできた際の安全面を考慮してベンチの2列目に位置していることぐらいだ。

 パイオニアとしての歩みは始まったばかり。「私が失敗したら(女性主務の道が)なくなってしまう。歴史に名を刻めた、と胸を張って言えるように頑張っていきたいです」と大きな目を輝かせた。(片岡 泰彦)

野球

×