【六大学】法大にメジャードラ1左腕の女房役がいた!

スポーツ報知
東京六大学リーグ新人戦の初打席で本塁打を放った法大・杉浦

 13日に行われた東京六大学新人戦で、右投げ両打ちの法大・杉浦徹捕手(2年)が、神宮デビューを果たした。6回には、初打席初本塁打となる右越え2ラン。試合後に話を聞くと、メキシコ生まれのアメリカ育ち、全米1位とバッテリーを組み、六大学でプレーするために来日…など、異色の経歴の持ち主だった。

 杉浦は父が日本人、母がメキシコ人のハーフ。5歳頃に米・カリフォルニア州サンディエゴへ移住し、野球を始めたという。

 名門・カセドラル カトリック高では、正捕手として全米優勝も経験。当時は、14年ドラフトでアストロズから全体1位で指名された左腕のブレイディ・エイケンと、バッテリーを組んでいた。

 「157キロは出ていましたからね。ノーヒットノーランも何度かありました」

 175センチ、85キロと、チームでは最も小柄だった。父の勧めもあり、東京六大学でのプレーを決意。単身、来日した。

 「日本の一番強いリーグでプレーしたかった。日本語や、日本の文化を学びたかったのもあります」

 来日した時は、片言の日本語しか話せなかった。入部直後に戸惑ったのは、上下関係とあいさつ。苦笑いを見せながら、こう振り返った。

 「やっぱり、文化が違うので、慣れるまでは時間が掛かりました。あいさつ、上下関係…ですね。(右手を挙げて)監督に『おぅ』と言ってしまったり…。あいさつは、たくさん失敗しました」

 現在は、全ての授業を英語で行う「経営学部 経営学科 Global Business Program」に在籍。プロ野球選手を目指しながら、将来を考えている。

 「今勉強している経営と、野球をつなげたことをやりたいです。野球に関わることで携わっていければ」

 東京六大学リーグでは、昨春から原則として1、2年生限定で「フレッシュリーグ」を開催(秋はトーナメント制)。神宮球場での試合経験を積むことが目的で、通常のリーグ戦前に試合を行っている。

 昨春は早大の2メートル左腕・今西拓弥(広陵)や、医師免許を持つ東大の40歳右腕・伊藤一志の神宮初登板を報じた。甲子園を沸かせた選手や、高校時代は無名だった逸材のプレーを見るチャンスでもある。チケットはリーグ戦共通のため、1日3試合が楽しめる。

 今週末の明大―慶大戦も、7時50分プレーボール。是非、早朝の神宮にも足を運んでみてはいかがだろうか。(アマチュア野球担当・青柳 明)

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