【六大学】慶大、27年ぶり秋春連覇!明大敗れ決定

スポーツ報知
27年ぶりに慶大の秋春連覇が決まってポーズを決める(左から)河合、大久保監督、菊地、郡司(カメラ・伊藤 明日香)

◆東京六大学野球春季リーグ第7週第1日 ▽法大6x―5明大(26日・神宮)

 慶大の秋春連覇が決まった。1敗でもすればV逸決定の明大が法大にサヨナラ負け。最終週の早慶戦を残し、2季連続36度目の優勝。慶大の連覇は大久保秀昭監督(48)が主将だった1991年春秋以来、27年ぶり。4年ぶり11度目の出場となる全日本大学野球選手権(6月11日から7日間・神宮ほか=報知新聞社後援)で、大学日本一を目指す。

 歓喜の瞬間は、テレビの前で迎えた。慶大ナインは、横浜市内の野球部合宿所で明大のサヨナラ負けを見届け、抱擁や握手を交わして喜びを分かち合った。指揮官は「こういうイレギュラーな優勝の瞬間って僕も初めて。でも、悪くないです」と表情をほころばせた。

 チーム力でつかんだ栄冠だ。昨秋Vメンバーのうち、リーグタイ記録の7本塁打を記録した岩見(現楽天)ら多くの野手が卒業。しかも、新4年生は「最弱の代」と言われるほどだった。新チームのスタート時、指揮官はナインにこう言った。

 「現状の能力だったら、打線は本当に1点、2点しか取れない。それで勝とうとしたら、投手は防御率1点台じゃないと勝負できないよ」

 あえて現実を直視させた上で、チーム打率2割8分、3割打者4人、出塁率4割以上4人など、優勝争いをするために必要な数字を明確に示した。3月の沖縄キャンプでは、通常より約100グラム重いバットを徹底的に振り込ませ、打力アップに励んだ。この日時点でのチームの打率2割9分8厘、防御率1・62はいずれもリーグトップだ。指揮官は「あえて高めに設定したんだけど、数字という分かりやすい目標を提示したのがよかったかな」と目を細めた。

 慶大の連覇は、指揮官が主将だった91年春秋以来。代をまたぐ秋春連覇は、71年秋から3連覇した時以来、46年ぶりだ。「代替わりでの連覇は自信を持っていい。僕らの代を超えてますよ」と指揮官。今季の目標は、リーグ優勝、早慶戦に勝つ、大学日本一の3つ。秋春連覇の偉業も、通過点に過ぎない。(片岡 泰彦)

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