【大学選手権】苫小牧駒大、全国初勝利 9番・二口が2安打2打点の躍動

スポーツ報知
4回2死一、二塁、同点適時打を放ち、両手を上げて喜ぶ苫小牧駒大・二口

◆報知新聞社後援 全日本大学野球選手権第2日 ▽1回戦 苫小牧駒大4―2日本文理大(12日、神宮)

 4年ぶり2度目の出場の苫小牧駒大(北海道学生)は、4―2で日本文理大(九州地区大学北部)を下し、1998年の創部以来、21年目で全国大会初勝利を挙げた。9番に座る二口虎大(こだい)三塁手(3年)=駒大苫小牧=が2安打2打点と躍動。高校時代からのチームメートで9回5安打2失点と好投したエース右腕・伊藤大海(2年)を援護し、初戦突破を決めた。準々決勝進出をかけ、13日に慶大(東京六大学)と対戦する。

 雨上がりの神宮で、歴史を刻んだ。苫小牧駒大が日本文理大に逆転勝ち。ナインは笑顔で整列に加わり、ハイタッチを交わした。創部21年目で全国舞台初勝利。大滝敏之監督(64)は「なんと言っても(全国)初勝利。それがうれしいですよ」と満面の笑みだ。

 ラッキーボーイが勝利を引き寄せた。1点を追う4回2死一、二塁。9番・二口が外角スライダーに食らいついた。「ベンチで『1点でも多く取って(伊藤)大海を助けよう』という声しかなかった」。執念で中前に運び、同点に追い付くと、直後に相手の暴投で勝ち越し。一気に試合をひっくり返した。指揮官が「1本出ると乗るタイプ」と言うように、6回にも適時打を放ち、追加点。「良いところで回ってくる。ラッキーボーイですね」。身長168センチの伏兵は2安打2打点と輝き、胸を張った。

 “相棒”のためにも、打ちたかった。先発の伊藤は高校時代の寮生活で同部屋だった。「上半身で球を追いかける癖を直してくれた。何でも教えてくれる」。今春のリーグ戦で6勝を挙げたMVPから多くを学んだ。2014年のセンバツでは、マウンドで投げる伊藤をスタンドから見つめた。「今は同じ舞台に立ち、大海が投げて、自分が打って勝てた。最高です」。エースとの共闘が心地良かった。

 次戦の慶大戦へ「相手を意識せず、普段通り戦うことが勝利につながる。明日も勝って優勝を目指したい」と二口。梅雨入りした東京で、台風の目となる。(宮崎 亮太)

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