【BCリーグ】石川、近藤の7回0封で武田勝監督が富山・伊藤智仁監督に勝利

スポーツ報知
試合前に握手を交わす石川・武田監督(左)と富山・伊藤監督

◆BCリーグ 石川6―0富山(8日・金沢市民)

 石川ミリオンスターズが、富山GRNサンダーバーズを6―0で下し、ホーム開幕戦を飾った。先発した金沢星稜大出身のルーキー右腕・近藤俊太郎(22)が、7回を3安打無失点に抑えて白星デビュー。4回に遊学館高出身の小林恵大捕手(24)の左前適時打で先制。7回にあられにより約2時間中断したが、再開後に5連打で5点を追加して突き放した。開幕戦となった富山の元ヤクルト投手・伊藤智仁監督(47)は、初陣を飾ることができなかった。

 夢のNPB入りへ、大きな一歩を踏み出した。ホーム開幕戦の先発マウンドを任された近藤は、1回1死から圧巻の5者連続三振。7回には2死二、三塁のピンチをしのいだ。直後のあられによる中断が2時間に長引いたため、マウンドを降りたが、7回3安打9三振で無失点。「いろんな方々に支えていただいて、自分らしいピッチングができてよかった」と2326人の地元の声援に応えた。

 富山の先発で、昨季限りで巨人を退団した乾真大(29)との投手戦を制した。打線の援護は4回の1点だけだったが「1、2回を3人で抑えたことが後半につながった。バッターに集中して無失点に抑えることだけを考えていた」。NPBで7年間プレーした乾に投げ勝ち「すごく高いレベルでやっておられた方なので多少意識した。ただそれ以上に、自分らしく投げることを意識した」と話した。

 金沢星稜大出身初のNPB選手になるために、社会人野球よりも「NPBに多くの選手を輩出している」石川を進路に選んだ。185センチの長身から投げ下ろす最速146キロの直球とフォークが武器。北陸大学リーグでは2年春に敢闘賞を受賞するなど、同大歴代最多の通算22勝を挙げた。

 自己採点を「70点」とした近藤のデビュー戦を、今季から指揮を執る元日本ハム投手の武田勝監督(39)は「丁寧に落ち着いて投げていた。今後を占うようなピッチングだった。1年間、ローテーションで回ってくれると思う」と評価した。小学校からずっと金沢市のチームでプレーするご当地ルーキーが、ミリオンスターズのエースとしてNPBを目指す。(勝田 成紀)

 ◆近藤 俊太郎(こんどう・しゅんたろう)1995年12月19日、金沢市生まれ。22歳。伏見台小1年から野球を始め、伏見台ファイターズ、富樫クラブ、高尾台中でプレー。野々市明倫高では2年春からエースとなり、2年夏は1回戦、3年夏は3回戦で敗退。金沢星稜大では通算22勝。特技は3歳から習っている日本舞踊。185センチ、82キロ。右投右打。血液型B。

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