•  2016年の野球界を追い続けた各担当記者が心に残った選手、監督、コーチらをピックアップ。その相手から見た記者とは?も合わせてお届けします。

【野球記者が見た2016】「超人」山田哲人が憧れる普通の生活

2016年12月18日12時0分  スポーツ報知
  • 3日のイベントで子供たちに打撃指導するヤクルト・山田

 都内某所。8月の猛暑に負けじと、店員が「いらっしゃいませ!」と威勢のいい声を飛ばす。数分後、隣から独特の鼻声で「いらっしゃ~せ~」という声が聞こえた。山田が笑っていた。「僕も『いらっしゃいませ』とか言ってみたいんですよ。何か憧れますね、そういうの。営業スマイルとかできるかな?」。なぜか自信に満ちた顔。でも、この男ならどの世界でも超一流になっていそう…。

 プロ野球選手になりたい―。野球人なら、一度は思う大きな夢だ。ましてや、史上初の2年連続トリプルスリーなど夢のまた夢。山田哲人は、凡人が憧れる超人である。一方で、超人もまた「普通」にちょっとした憧れを抱いているのかもしれない。

 シーズン中の休日は「昼まで寝て、家の近くにTSUTAYAがあるので、映画を見るくらいですかね。夜まであまり外出しません」と公言する。シーズンオフの冬場は、末端冷え性ということもあり、ほぼ毎日湯船につかる。音楽を聴いたり、DVDを見ながら、半身浴だってする。風呂上がりの一杯も楽しみの一つ。そんな「普通」の一時を「幸せに感じます」と言う。

 11月5日。神宮で行われた東京六大学選抜との奉納試合の時のことだった。試合前、学生たちを見つめて言った。「大学の授業を受けてみたい。サークルもいいですし、単位とかで(卒業などが)追い込まれて『ヤバい、ヤバい』って言ったりして」

 6年前、社会人野球に進む選択肢もあったが、自分の意思でプロの世界に進んだ。履正社高の同級生からは、大学の話を聞くことも多い。キャンパスライフをうらやましく感じることもあるが、あの時の決断があったからこそ、「普通」じゃない今がある。

 これだけの選手だ。引退後は、コーチに解説者など仕事は引く手あまただろう。だが、すでにグラブメーカー「Donaiya(ドナイヤ)」から2代目社長の内定をもらっている。本当に抜け目がない。ただ「いいでしょ」と笑うその姿は憎めない。背番号1の醸し出すこの親しみやすい雰囲気が、我々を魅了するのだと思う。(ヤクルト担当・中村 晃大)

 ◆山田哲人内野手が見た中村記者

 三木コーチには最近まで30歳くらいだと思われていたみたいですが、それもうなずけますね。25歳なのに、若さがない(笑い)。コーラを飲まなくなっただけで6キロ痩せたって自慢していますけど、今までどれだけ飲んでたんですか。来年中には年相応の見た目になってほしいと思います。そういえば、僕が30盗塁に王手をかけた翌日から「俺、次の盗塁決めるまで仕事休まないから」ってずっと言ってきましたよね。今後は、ダイエットにもそれくらい情熱を注いでみてはどうですか?

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