江陵高154キロ左腕・古谷「プロに入ることが監督さんへの恩返し」

2016年10月20日8時0分  スポーツ報知
  • 運命の時を静かに待つ江陵高・古谷
  • 江陵高・古谷(右)は谷本監督へ恩返しを誓った

 「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が20日、東京都内のホテルで行われる。上位指名が見込まれるのは北海道・江陵高の古谷優人投手(3年)だ。全国大会とは無縁の左腕は、7月の北北海道大会2回戦で、今年の高校生トップとなる154キロをマーク。プロ入りを果たし、高校入学から二人三脚で歩んできた谷本献悟監督(36)に恩返しすることを誓った。

 “運命の日”を直前にしても、17歳の大器は冷静だった。古谷は「まだ実感がわいていないのが、率直な思い。名前が呼ばれるかは、その時にならないとわからない。静かに待つだけです」。今夏の北北海道大会で脚光を浴びた最速154キロ左腕が、正直な胸の内を明かした。

 「人の痛みがわかる選手になれた。江陵に来て一番、良かったことです」。谷本監督の熱い人柄に魅力を感じて同校に入学した。1年春から主戦を任されたが、当初は独り相撲が目立った。味方が失策すれば、マウンドを蹴るなど態度に出すことも多かった。「チームが勝てなくても自分の投球に納得できれば、それで良かった。自分の結果がすべてだった」と振り返る。

 そんな古谷を変えたのが、谷本監督だった。「いくら良い選手でも、僕が遠慮したら駄目になる」と指揮官。古谷が主将に就任した2年秋の練習試合。マウンドでふてくされた姿を見せたエースを「お前じゃなくても投手はいる。そんな態度なら使わない」と一喝した。「あれからは自分の結果に関係なく、チームのことを最優先で考えるようになった」と古谷。味方のミスにいら立つことはなくなり、エース兼主将としての自覚が芽生えた。

 今夏、古谷の口癖は「仲間と甲子園に出場して、監督さんを男にする」だった。惜しくも準決勝で敗れ、夢はかなわなかったが、今は新たな目標がある。「プロに入ることが、今まで僕を育ててくれた監督さんへの恩返しになると思っています」。様々な思いを胸に吉報が届く瞬間を待つ。(相川 和寛)

 ◆古谷 優人(ふるや・ゆうと)1999年2月19日、幕別町生まれ。17歳。札内南小3年時から野球を始める。札内中で軟式野球部に所属し、江陵高では1年春から主戦を務めた。今夏の北北海道大会で4強入り。2回戦で154キロを計測し、準々決勝では大会新の20奪三振を記録した。ロッテ・古谷拓哉投手は親戚。176センチ、76キロ。左投左打。家族は両親と兄、妹。

  • 楽天SocialNewsに投稿!
高校野球
今日のスポーツ報知(東京版)