【センバツ】報徳学園、大会史上2位タイ得点差21-0!春30勝!

2017年3月21日6時30分  スポーツ報知
  • 21安打21得点で初戦を突破した永田監督(中)ら報徳学園ナイン(カメラ・石田 順平)

 ◆第89回センバツ高校野球大会第2日 ▽1回戦 報徳学園21―0多治見(20日・甲子園)

 報徳学園(兵庫)が21安打21得点の猛攻で多治見(岐阜)に圧勝した。21得点は同校最多、21点差は大会史上2位タイで、兵庫県勢としても春夏通算300勝に到達。永田裕治監督(53)が今大会限りでの勇退を表明するなか、02年以来の春制覇へ最高のスタートを切った。

 願ってもみなかったつるべ打ちに、歴戦の将も目を疑う心境だった。報徳学園は3回に打者12人で一挙8点の猛攻を浴びせるなど21得点。73年大会1回戦で銚子商(千葉)から奪った16得点を更新し、最高得点を記録した。初戦突破は09年以来、出場4大会ぶりで、同校にとって春30勝目。「あれだけ弱かったチームが何でかな…」。首をかしげた永田監督だが、その目尻は下がりっぱなしだった。

 永田監督は初回1死、右前安打の永山裕真に「自由に走れ」のサインを送った。永山は続く片岡心の初球に二盗を決め、片岡の中前打で先制のホームを踏んだ。右打者には大会前、内角攻めを防ぐため本塁寄りに立たせる練習を積ませたが、その指示も数日前に「狙い球だけ絞って打て」と解除。選手を信頼するタクトで、流れを引き込んだ。

 同校の右翼手として81年夏を制した。監督では春夏通算18回出場し、02年春は全国制覇した。甲子園を知り尽くす指揮官が、自身最後と決めた大会の初戦を前に、いつも以上の緊張を感じたという。「昨日までは何も感じなかったのに、今朝ユニホームを着る時は、ひょっとすると最後かもという気持ちになりました」。緊張を紛らわすためか、選手に「思い切り緊張を味わいなさい。53歳になっても緊張するから」と伝えた。

 次戦は前橋育英と対戦。1試合個人最多安打記録6に迫る5安打を放った永山が「全員野球で一日でも長く一緒にできるように頑張ります」と言い切った。監督のためにと選手の心はひとつになっている。「それを言われると泣きそうになるんですよ」。笑顔の奥で、永田監督の目は赤く潤みかけていた。(中村 卓)

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