市西宮の小さな巨人…スカウトうなる167センチ右腕の「エグい」直球

2017年7月2日10時0分  スポーツ報知
  • 校舎から車で15分。市西宮の剛腕・山本は「近くて遠い」甲子園を目指す

 夏の甲子園開会式で「プラカード嬢」を輩出する公立進学校から、日本一の強豪も一目置く本格派右腕が現れた。身長167センチの体をフル稼働させ、繰り出す直球はMAX147キロ。兵庫・市西宮の右腕・山本拓実は近畿の高校生ドラフト候補で最速タイの球速を誇る“小さな巨人”だ。

 その名を一気に高めたのは今春の兵庫大会準々決勝・報徳学園戦だった。1―2で敗れたものの、センバツ4強を相手に3安打2失点と好投。視察したプロのスカウト陣を「直球のキレがエグい」とうならせた。6月22日には、センバツ王者の大阪桐蔭からオファーを受け、練習試合が実現した。0―3と完封負けを喫したが、7回を3安打3失点、6三振を奪い「成長が感じられた」と手応えを口にした。

 大教大時代に近畿学生野球リーグで首位打者を獲得したこともある父・勝三さんの影響で、3歳から野球を始めた。中学入学時の身長は139センチと「チームではダントツで小さかった」と振り返る。指導者からは、投手を希望しても満足に練習をさせてもらえなかったというが、「体が大きい相手には負けたくない」という意地がモチベーションになった。高校入学後は1日6合の白米をかき込み、冬は筋トレに汗を流した。入学当時、最高123キロだった球速は24キロもアップした。

 甲子園は同じ西宮市内。車で15分の近さだ。校内では毎夏、甲子園でプラカードを持つ女子生徒のリハーサルが行われる。その光景を複雑な心境で見ていたナインも、54年ぶりの夏切符へ「今年こそは」の思いは強い。エースも「プラカードのことで注目度は上がると思うけど、強さも伴うチームになって甲子園に行きたい」と力を込めた。兵庫大会の初戦は16日、姫路東と県伊丹の勝者と明石トーカロ球場で激突する。「市立西宮」のプラカードとともに、聖地を踏みしめるイメージはできている。(種村 亮)

 ◆山本 拓実(やまもと・たくみ)2000年1月31日、兵庫・宝塚市生まれ。17歳。仁川小1年時から「仁川ユニオンズ」で野球を始める。宝塚一中では「兵庫タイガース」に所属。市西宮では1年秋からベンチ入り。2年夏の1回戦・香住戦で8回参考ノーヒットノーランを達成。167センチ、69キロ。50メートル走6秒5。遠投110メートル。右投右打。家族は両親と姉。血液型A。

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