【侍U18】早実・清宮、木製で場外108号「変わらず飛距離でる。自信になった」

2017年8月26日5時50分  スポーツ報知
  • 1回2死三塁、木製バットを手に練習試合の初打席に立つ清宮(カメラ・泉 貫太)

 ◆高校日本代表練習試合 高校日本代表17―4千葉工大(25日・千葉県内)

 第28回U―18W杯(9月1日開幕・カナダ)に出場する高校日本代表の早実・清宮幸太郎一塁手(3年)が、史上最多とされる高校通算108本目のアーチを描いた。初の練習試合となった千葉工大戦に「4番・一塁」で出場し、5回に右翼場外へ2ラン。侍ジャパントップチームの稲葉篤紀監督(45)が視察する前で、神港学園・山本大貴の107本を抜き、金字塔を打ち立てた。

 鮮やかな放物線が、100年以上に及ぶ高校球史を塗り替えた。早実で積み上げた107本に代表初アーチを加え、108発。高校通算キングに「清宮幸太郎」の名が輝いた。「いろんな人にたくさん言われていて、プレッシャーになる前に打ててよかった。早実のときは(周りが)『あぁ、またか』と。今回は初めて見る人も多くて、喜んでくれた」。誰も味わったことがない感触を独り占めした。

 4点リードの5回無死一塁。1ボールから左腕の外角スライダーを捉え、右翼100メートルにある高さ10メートルの防球ネットを軽く越えた。「よく飛んでいた。自分らしい打球だった」。プロ11球団28人のスカウトが見守る中、西東京大会準決勝以来の一発は推定130メートル弾。「タイ記録で、たくさん取り上げていただいたけど、タイにこだわりはない。やるからには抜きたいと思っていた」と誇らしげな笑みを浮かべた。

 歴史的アーチを木製バットで決めた。国際大会では、高校生でも木製を使用する。金属バットより芯が極端に狭く扱いが難しいが、2年前の敗戦が糧になっていた。合宿直前、前回決勝の米国戦の映像を見直した。1年生で4番を務めたが、「今と違って、めちゃくちゃな打撃」と漏らした。「木(木製バット)が素人で。金属と同じような910グラムで打っていた。全然、気付いてなかったけど、早実に帰ってから、素振りしているバットくらいの重さだった。相当、後悔した」

 今回は同じローリングス社製で50グラム軽い860グラムを用意。長さ84センチのメープル素材で、操作性、打った感触…細部までこだわった。「木製でも変わらず、飛距離が出る。自信になった。臆せずやっていきたい」。西東京大会決勝で敗れてから磨いてきた新たな相棒に、確信を得た。

 宿舎でも地道に励んだ。外の駐車場で一人、腕立て伏せ。「みんなが素振りしているところで、『何やってんの?』と言われながら、やっている」。懸命な主将の背中を、小枝守監督(66)も押した。「バットを立てて振りなさい」と助言。「初日(22日)は打球が上がらず、金属の名残が出ていた。素直に聞いていた。(108本は)並じゃ打てない」とたたえた。

 夕方には、夏の甲子園で1大会最多6発を放った広陵・中村奨成(しょうせい)と、優勝投手の花咲徳栄・清水達也が合流。26日の練習、実戦から戦列に加わる。「仲間に入れて、楽しんでいきたい」と清宮。悲願の世界一に向けて、夏キングの中村を、“高校通算本塁打王”が迎え入れる。(山崎 智)

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