駒大苫小牧、センバツへ異例のサバイバル2段階選考 佐々木監督「強い意思表示してほしい」

スポーツ報知
佐々木監督(手前左)の指示を聞く駒大苫小牧ナイン

 “2段階選考”で聖地へ乗り込む―。昨年の秋季全道高校野球大会で優勝し、今春のセンバツ(甲子園、26日出場校発表、3月23日開幕)出場を確実にしている駒大苫小牧が10日、苫小牧市内の同校グラウンドで2018年最初の練習を行った。約2か月後に迫る本番へ向け、佐々木孝介監督(31)はメンバー18人を、2度にわたって発表するプランを考案。大会直前まで選手たちに競争心を持たせて、実りの春を迎える。

 18年の始動日となった10日。31歳の誕生日を迎えた佐々木監督が、異例の“奇策”を打ち出した。「2月に(ベンチ入りする選手と背番号)1~18番を発表して、センバツまでに入れ替えをする。固定された選手で戦うのは嫌なので」。本番まで、2度にわたりメンバー発表することを決めた。

 通常、メンバー発表は3月上旬。それも一度きりだ。だが、佐々木監督は「秋は(背番号が)ひと桁番号の子(選手)も(メンバー入りするかどうか)分からない。きっと『え、俺、入っていたのに』と思う子も出てくる」。2月に予定する合宿では、全部員55人にアピールの場を設ける予定で、一度はメンバー落ちした選手でも、紅白戦で結果を残せば挽回のチャンスがまだあるということになる。最終発表まで選手に意欲と危機感を同時に持たせることが狙いだ。

 選手にとってはまさに、“サバイバル”の2か月間となる。昨秋の明治神宮大会で、右翼のスタメンを勝ち取った小林海斗(2年)でも背番号は17。「監督からも、2月のキャンプを見て決めると言われているので気は抜けない。ひと桁の背番号は欲しいが、まずは18枠に選ばれること」と、表情を引き締めた。

 前回出場した4年前のセンバツの際にも行わなかった“2段階選考”。「今の子は優しいから。“自分がこのポジションを守るんだ”という強い意思表示をしてほしい」と佐々木監督。背番号争奪戦の号砲が鳴った。(清藤 駿太)

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