大阪桐蔭ドラ1候補・藤原、右膝痛なんの80%でも連覇だ!

スポーツ報知
センバツでの活躍を誓った大阪桐蔭・藤原(左)と根尾(カメラ・渡辺 了文)

 史上3校目のセンバツ連覇に挑む大阪桐蔭の今秋ドラフト1位候補・藤原恭大外野手(新3年)が、右膝痛に苦しんでいる。「走るにしても、投げるにしても7、8割しかできない。MAXでできないのが、すごくふがいないというか、情けない」と、胸の内を明かした。

 昨春は初回表の先頭打者弾を含め、センバツ決勝では初の1試合2本塁打を放って優勝に貢献した。3位に入った昨夏のU―18W杯は、2年生では報徳学園の小園海斗内野手と2人だけがメンバー入り。1番打者として打率3割3分3厘、6打点をマークした。中日の米村チーフスカウトが、「走攻守の三拍子がそろっている。3年後にはレギュラーで首位打者争いができる」と、最大級の賛辞を贈った逸材だ。

 昨年10月に痛めた右膝は「筋肉の炎症」。痛みを我慢して出場を続けた昨秋公式戦では打率4割3分8厘、2本塁打、5盗塁と活躍した。だが、春本番を前にしても完治していない。「これほど長引くとは思わなかった。3か月ぐらいは思い切り走れていない。走れないのが一番、痛い。結構、焦っています」。50メートル走5秒7の快足を発揮できず、もどかしさを抱えている。

 紅白戦には出場しておらず、8日の練習試合初戦も代打での出場だった。西谷浩一監督(48)は「藤原不在」という最悪のケースも想定し、ほかの選手を試している。「まだ無理はさせない。(センバツに)間に合ってもらわないと困る」と、リードオフマンの回復を願っている。

 ただ、けがの功名もあった。膝ではなく股関節を意識する打撃フォームに変えたことで、「右足を上げたときの位置が決まりやすくなった」。シート打撃では打席に立っており、打撃面への故障の影響は小さい。「打撃をどこまで上げられるかが重要」。手負いの状態でもバットで勝負し、史上3校目の春連覇に貢献する。(伊井 亮一)

 ◆俺たちも!プロ注目選手ズラリ

 藤原が本調子でない場合でも、タレント集団がカバーする。打線の中軸を形成する主将の中川卓也内野手、副将の根尾昂内野手、チャンスに強い山田健太内野手はいずれもプロ注目選手。強肩の小泉航平捕手は打撃でもパンチ力がある。

 投手陣も充実している。“二刀流”根尾が投げては最速148キロ。センバツ史上初の2年連続胴上げ投手を見据える。背番号1の柿木蓮投手もMAX148キロの本格派右腕で、「全試合で完封するぐらいの気持ちでいきたい」と、エースの自覚を口にする。身長190センチの横川凱投手も、スカウトが注目する大型左腕だ(学年はいずれも新3年)。

 ◆藤原 恭大(ふじわら・きょうた)2000年5月6日、大阪・豊中市生まれ。17歳。原田小1年から「園和北フレンズ」で野球を始める。6年時は「オリックス・ジュニア」でもプレー。豊中第五中ではボーイズリーグの「枚方ボーイズ」に所属。大阪桐蔭高では1年夏からベンチ入り。181センチ、78キロ。高校通算21本塁打。遠投は105メートル。左投左打。家族は両親と兄。

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