【センバツ】駒大苫小牧「気持ち」で勝つ VS静岡へ気合

スポーツ報知
対戦が決まり、健闘を誓い合う駒大苫小牧・大槻龍城主将(右)と静岡・黒岩陽介主将

 23日開幕の第90回記念センバツ高校野球大会(甲子園)の組み合わせ抽選会が16日、大阪市内で行われた。4年ぶり4度目の出場の駒大苫小牧は、24日の大会第2日の第2試合(午前11時半開始予定)で2年連続出場の静岡と対戦する。昨秋の全道大会で4試合中3試合を逆転で勝ち上がってきたのに対し、静岡も昨秋の公式戦14試合中6試合が逆転勝ち。土壇場に強い“似たもの同士対決”を制し、初のセンバツ日本一へ弾みをつける。

 逆転の“異名”は譲らない―。駒大苫小牧は、初戦の相手が昨秋の東海王者・静岡に決定。塩で清めた右手で、抽選くじを引いた主将の大槻龍城(りゅうじょう)二塁手(3年)は「相手に左右されて野球をすることはない。自分たちの野球を展開できれば」と自らに言い聞かせるように、表情を引き締めた。

 “似たもの同士”だ。昨秋の全道大会で4試合中3試合を逆転で勝ち上がってきた。対する静岡も昨秋の公式戦14試合のうち、6試合が逆転勝ち。昨年11月の神宮大会で静岡が日本航空石川を下した一戦を見た大槻も「実力のある学校」と警戒。ただ土俵際に追い込まれてからの勝利への執念では負けるつもりはない。

 2月の鹿児島・種子島合宿。ナインは2004年夏の甲子園で道勢初優勝時の主将だった佐々木孝介監督(31)から“逆転の教え”を授かった。済美との決勝は、序盤から点を取り合い、逆転に次ぐ逆転の展開。13―10で迎えた9回2死一、三塁、4番・鵜久森淳志(現ヤクルト)を遊飛に打ち取り、初の日本一を決めた。

 そのシーンを引き合いに出した指揮官は、鵜久森に対し、最後は真ん中高めの甘い直球だったというが、「ど真ん中でも勝ちたいという執念が相手に勝ったから抑えられた」と言い切った。

 大きな歴史を築いた監督の言葉はナインの胸に響いた。大槻は言う。「最後は気持ち。一戦一戦戦えば、日本一という目標は見えてくる」。春の聖地に“逆転の駒苫旋風”を吹かせてみせる。(清藤 駿太)

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