駒大苫小牧の“逆輸入選手”道原3ラン!5の4 定位置争いでアピール

スポーツ報知
 第2試合の3回2死一、二塁で先制3ランを放つ駒大苫小牧・道原

◆練習試合 ▽第1試合 滋賀学園9―3駒大苫小牧 ▽第2試合 駒大苫小牧8―5滋賀学園(16日、滋賀・甲賀市民スタジアム)

 23日開幕の第90回記念センバツ高校野球大会(甲子園)第2日第2試合で静岡と対戦する駒大苫小牧は17日、滋賀・甲賀市民スタジアムで昨春センバツ出場の滋賀学園と練習試合2試合を行った。第1試合は3―9で敗戦も、第2試合は8―5で勝利。2試合とも「2番・一塁」で先発した道原慧(さとる、3年)が、1本塁打を含む5打数4安打3打点と爆発した。小学6年から3年間、米国で過ごした“逆輸入選手”が、定位置取りへ名乗りを上げた。

 打った瞬間“それ”と分かる打球だった。第2試合の3回2死一、二塁。道原は相手右腕が投じた内角直球を思いきり引っ張った。会心の当たりは右翼席中段に突き刺さる先制3ラン。「直球に(ヤマを)張っていた。狙い通り」。5回1死からは右翼線二塁打。2打数2安打の第1試合と合わせ、計5打数4安打3打点と快音が止まらなかった。

 野球の本場で鍛え上げてきた。小学6年からの3年間、父・郁さん(44)の転勤のため米シカゴで過ごした。当時、所属していたイリノイ州のクラブチーム「パラタインバイパーズ」は毎年、トライアウトで合格した12人だけがプレーできる。活躍できないと翌年は戦力外となるため、「常に高い競争意識を持てるようになった」。シュアな打撃と安定した守備を売りに3年間、チームの正遊撃手を守り抜いた。

 甲子園でのプレーに憧れ、中学3年の夏に家族を置いて1人で帰国。親同士が知り合いだったという現チームメート・佐藤大善投手(3年)の仙台市の実家にホームステイし、そろって駒大苫小牧へ進学した。本職は外野手だが、12日からの直前合宿前に一塁手へ転向。今は親友でもある佐藤ら5人と一塁の定位置を争っている真っ最中だ。「負ける気はない。ギリギリまでアピールしたい」。本場仕込みの闘争心で、定位置を奪い取る。(清藤 駿太)

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