星稜、大先輩・松井氏からのネーム入りパーカで23年ぶり1勝に恩返しだ

スポーツ報知
松井秀喜氏から贈られたパーカを着る星稜の(左から)河村、宮村、佐藤(カメラ・勝田 成紀)

 第90回記念センバツ高校野球大会が23日、甲子園で開幕する。22日の開会式リハーサルはグラウンド状況不良のため、出場36校の主将だけが参加して行われた。13年ぶり出場の星稜(石川)は、OBの元巨人・松井秀喜氏(43)が全部員にオリジナルパーカを差し入れ。偉大な先輩に95年以来の勝利を誓った。

 23年ぶりのセンバツ勝利へ、星稜ナインに最高のプレゼントが届いた。21日夜のミーティング後、松井氏から贈呈されたオリジナルパーカが選手たちに手渡された。河井陽紀遊撃手(3年)は「かっこいいです! すごい人からの贈り物なので、身が引き締まります」と目尻を下げた。

 92年センバツで1学年上の松井氏と三遊間を組んだ林和成監督(42)が、松井氏から「何か協力するよ。何が欲しい?」と相談され、「選手1人1人に還元できるものがいい」とパーカを依頼。松井氏本人の分も含めて計87着を製作。スタッフや新1年生部員の分も含め86着がプレゼントされた。

 オリジナルパーカは、チームカラーでもある青色がベースで、胸の中央にチームロゴ、右肩に大会名、左肩に選手名、そして右下には「Gift from H・Matsui」との刺しゅうが施されている。

 エースで4番の竹谷理央主将(3年)は小学1年の時、松井氏と対面。「プロ野球選手になれるよう頑張ってね」と声をかけられた。米国人の父、ペンドルトン・スティーヴンさん(50)が松井秀喜ベースボールミュージアム(石川)の翻訳の仕事をしていた縁だった。当時の写真は、自宅の部屋に飾ってある。高校通算20本塁打の主砲は「パーカに松井さんの名前が入っているとは聞いてなかったので、すごくうれしい。松井さんのためにも活躍したい」と誓った。

 星稜はセンバツでは92、95年のベスト8が最高成績。95年以来、勝利からは遠ざかっている。13年ぶり出場の今大会は「2勝以上」を目標に掲げているが、竹谷は「2勝は最低目標。全国制覇を目指すために星稜に入った。自分たちの代でベスト8より上に行って、星稜の新しい歴史を作りたい」。初戦は第7日の富島戦。92年大会で3本塁打を放った松井氏の魂を受け継いだ後輩たちが、星稜新時代の扉を開ける。(勝田 成紀)

 ◇OBの差し入れめも
 ▽バス1台 新庄剛志氏(当時日本ハム)から、04年夏に出場した西日本短大付(福岡)に。他にもバット、グラブ、CM出演していた「オロナミンC」も。
 ▽ベビースターラーメン780袋 阪神・藤浪から、大阪桐蔭・西谷監督に。恩師の大好物で、16年からの3年で計2130袋。
 ▽牛1頭 大相撲の琴勇輝から、16年センバツに21世紀枠で出場した小豆島(香川)に。

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