高岡商“3本柱”大島・井上・山田つないだ 鮮やか逆転V

スポーツ報知
7回途中まで2失点と好投した高岡商の先発・大島

◆春季高校野球 富山県大会 ▽決勝 高岡商7―4富山商(6日・城光寺)

 決勝が行われ、高岡商が7―4で今春のセンバツ出場の富山商に逆転勝利し、2年連続23度目の優勝を決めた。4―4で迎えた7回1死一、三塁で、2番・中村昂央遊撃手(3年)が中前適時打で勝ち越し。守備では、3人の投手リレーでリードを守り切った。決勝に進出した両校は、春季北信越大会(6月2日開幕、石川)に出場する。

 高岡商が、注目の両商対決を制した。約2000人の観衆が見守る中、ナインは奮起。3―4で迎えた7回に一挙5安打を放ち、大量4点を挙げ、試合をひっくり返した。1死一、三塁で打席に立った中村主将は「観客も一番多く、両商の伝統を感じた。ここで打ったらおいしいなと思って…」と中前へ逆転点打を放って勝利を呼び込んだ。

 富山県NO1の投手層の厚さも見せた。「自分たちのストロングポイントは投手力。あとは野手が点を取れるか」と中村。先発の181センチ右サイド、大島嵩輝(3年)が2失点と好投。7回途中に打球を腕に受けて降板するハプニングもあったが、184センチ右腕の井上ビリィ(3年)が緊急登板。8回から登板した182センチの148キロ左腕、山田龍聖(3年)は「けがをした大島のために後をつなぎました」と闘志満々。9回1死満塁のピンチも、自慢の直球で切り抜けた。

 山田、大島、井上の長身3投手は切磋琢磨しながら成長してきた。仲が良く、練習中はお互いにフォームをチェック。マウンドでは背番号1を争うライバルでもある。「誰もが1番をほしい。負けてはいられない」と山田。厳しい走り込みにも耐えて力を高め合ってきた。

 背番号1は、昨秋県大会は井上、同北信越では大島、今春は山田が背負った。「北信越は投手陣全員で戦う。自分の役割を果たしたい」と山田。鉄壁の投手陣で、9年ぶりの北信越優勝を狙う。(中田 康博)

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