滝川西・角田、変幻自在変化球10種でノーヒットノーラン7回コールド

スポーツ報知
滝川西の右腕・角田はスリークォーター(左)とサイドスローで投げ分ける

◆春季北海道高校野球地区予選▽空知地区1回戦 滝川西7―0岩見沢西(7回コールド)(12日・芦別市民)

 空知、函館、室蘭、小樽、北見、十勝地区が開幕し、8地区24試合が行われた。空知地区では、滝川西が岩見沢西に7―0の7回コールド勝ち。エース右腕・角田将梧(3年)が、7回参考ながらノーヒットノーランを達成した。スリークォーターとサイドスローを変幻自在に使い分け、計10種類の変化球で幻惑。打者25人から11三振を奪う快投をみせた。また、札幌地区では札幌丘珠がシードの北広島に6―1で勝利。エース右腕・山川海斗(3年)が9回4安打1失点と好投した。

 斜め上から、横から―。繰り出す右腕の位置を自在に変え、滝川西の角田が三振の山を築いた。最速は130キロ台中盤ながら、多彩な変化球を織り交ぜ11奪三振の快投。7回参考ながらノーヒットノーラン達成も、「球数が多かったのであまりうれしくない」。背番号1は涼しい顔で振り返った。

 基本はスリークォーターだが、突然サイドを織り交ぜる。「相手が慣れてきたと思ったら腕の位置を変える。すべて捕手のサインです」。さらに、スリークォーターが6種、サイドはキレ味鋭いスライダーなど4種と計10球種を駆使。許した走者は3つの四球と味方失策の4人だけと、ことごとく打者を幻惑した。

 高校から本格的に投手に転向。昨春からスリークォーターとサイドを使い分けるも、「下半身が弱くて制球力に自信がなかった」。今冬は動画サイト「ユーチューブ」で、天かす丼で増量に成功した選手の動画を見たのをきっかけに、学校に白米2合と天かすを持参。「味付けはめんつゆ。飽きたら焼き肉のタレです」と、角田は毎昼天かす丼を平らげ、体重は10キロ増の77キロに。パワーがつき、下半身が安定したことで制球力は増してきた。

 「もちろん目標は全国制覇。ただ、春を勝たないと夏はない」と角田は言った。まずは、昨秋の地区2回戦で敗れたクラークに雪辱し、春の円山へ乗り込む。(清藤 駿太)

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