“招き猫投法”の立命館慶祥・高塚、9回130球2失点の粘投

スポーツ報知
変則フォームで力投する立命館慶祥・高塚(連続写真、カメラ・宮崎 亮太)

◆第57回春季北海道高校野球大会札幌地区予選 ▽Bブロック3回戦 立命館慶祥6―2札幌琴似工(14日・札幌円山)

 立命館慶祥が札幌琴似工を6―2で退け、地区代表決定戦に進んだ。先発右腕・高塚純正(じゅんしょう、3年)が9回を投げ9安打を浴びながら自責点1と粘投。「球自体は走っていた。ランナーを出しても、切り抜けられた」。要所を締めるピッチングで、三振も7個奪い、エースの役割を果たした。

 勝利を招く、変則右腕だ。トルネード気味にテイクバックする際に、右手が招き猫の手のようになることから“招き猫投法”の異名を取る。そう呼ばれることについて聞かれると、笑いながら「意識はそんなにしてないです。でも(独特のフォームで)知ってもらえるのでありがたい。自分の代名詞です」と胸を張った。

 最速136キロの直球に、鋭く曲がるスライダーなど、多彩な変化球を操る。昨秋の全道大会では、今春のセンバツに出場した駒大苫小牧に打ち込まれた。「ストレートを簡単に打ち返された」と高塚。悔しさを胸に、今冬は直球の威力を磨くべく「フォームのしなやかさ」を追い求めてきた。「体重をしっかり右足に乗せて、力を抜く意識を持っている。指にかかるようになり、直球は前より走っています」。手応えをつかんで、この春を迎えた。

 次戦へ向け、「どこが来ても倒すだけ。夏につなげられるような大会にしたい」。全道大会まで、あと1勝。その右腕で福を呼び込む。

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