札幌国際情報・池田、バスターでプロ注目の北星学園大付・杉村を攻略

スポーツ報知
バントの構えをする札幌国際情報・池田

◆春季全道高校野球 札幌地区予選 ▽Dブロック代表決定戦 北星学園大付2―5札幌国際情報(15日・札幌円山)

 釧根地区が開幕し、8地区で20試合が行われた。札幌地区代表決定戦では、札幌国際情報が北星学園大付のプロ注目右腕・杉村航大(3年)を攻略し、5―2で勝利。12年ぶり4度目の全道切符をつかんだ。

 バントの構えから戻すと、短く持ったバットを鋭く振り抜いた。同点の8回1死一、三塁。札幌国際情報の4番、主将の池田龍成捕手(3年)がバスターで、粘った11球目を右へはじき返した。高くバウンドした打球は、一塁手の頭上を越える右前勝ち越し打。「気持ちで打った」。この一打を手始めに、本盗などで一挙3得点。プロ注目右腕・杉村を攻略した。

 終盤が勝負だった。初回に2点を先制すると、2回から杉村が2番手で登板してきた。以降、最速141キロの直球で5回まで無安打に封じこまれていた。「簡単には攻略できないと分かっていた」と池田。だからこそ、追い込まれれば、ちゅうちょなく、目線がぶれにくいバスターに変更。相手エースの球威が落ちてきた後半に、直球狙いで打ち崩した。

 今冬に磨いてきた“秘策”だった。昨秋の地区初戦では、立命館慶祥に1―2で惜敗。低めのボール球に手を出していた選手を見かね、元日本ハム投手の有倉雅史監督(50)が、ナインにバスター打法を徹底させた。冬は屋内練習場がないため、校舎横の駐輪場でティー打撃。バントの構えから体重移動を意識して、練習を重ねた。

 新チーム結成時に“最弱世代”と言われてきたナインが、12年ぶりの全道切符をつかんだ。「最初はバスターが嫌だったけど、やってきたことは間違ってなかった。全道でも、もちろん、バスター、やりますよ」と池田。“秘策”を引っ提げ、全道でも好投手を打ち崩す。(清藤 駿太)

野球

×