福島商・阿部、1失点完投!19年ぶり東北切符

スポーツ報知
1失点完投勝利で19年ぶりの東北大会出場に貢献した福島商・阿部

◆春季高校野球 福島県大会 ▽準決勝 福島商6―1磐城(27日・県営あづま)

 新たに7校が春季東北大会(30日組み合わせ抽選会、6月7日開幕、青森)出場を決めた。福島準決勝では、福島商のエース右腕・阿部大樹(3年)が完投で磐城に6―1で勝ち、19年ぶり9度目の東北切符をつかんだ。

 勝利の瞬間も、福島商・阿部は表情一つ変えなかった。8安打5奪三振で1失点完投勝利。渡辺真也監督(52)から「変化球が決まりだしてからは、本来の投球をしてくれた」とねぎらわれた阿部は、「なんとか粘って投げられた」とようやく表情を崩した。

 後輩には負けられなかった。26日の準々決勝・湯本戦はタイブレークまでもつれる熱戦の末、延長13回3―2でサヨナラ勝ち。この一戦で背番号11の2年生・大内良真投手が178球の熱投を見せていた。

 指揮官の「今日は3年生の番だ」の言葉に、阿部は「自分が(背番号)1番をつけている。負けられない」と奮起。普段は直球主体だが制球が定まらず、変化球主体の投球へ修正してリズムを作った。握り方を変えて精度の上がったチェンジアップを軸に、6回以外は毎回走者を出しながら3回の1失点でしのいだ。

 チームの目標だった東北大会出場を決め、次に目指すのはこれも19年ぶりの春季県王者だ。聖光学院との決勝(28日)へ、阿部は「決勝にふさわしい投球をして勝ちたい」。粘り強い投球で白星を引き寄せる。(有吉 広紀)

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