【東北大会】東北・杉沢3発!春2年ぶりV王手

スポーツ報知
1試合3本塁打を放つなど5打数4安打4打点の東北・杉沢

◆高校野球東北大会第4日▽準決勝 東北9―6八戸学院光星(10日、青森市営)

 準決勝が行われ、東北(宮城1位)と聖光学院(福島1位)が決勝に駒を進めた。東北は1番・杉沢龍遊撃手(3年)が1試合3ホーマーの活躍で、八戸学院光星(青森1位)に9―6で勝利。聖光学院は4点差をひっくり返し、弘前東(青森2位)に11―4で8回コールド勝ち。秋春連覇へ王手をかけた。

 青森の空に東北・杉沢の放った打球が、高々と3度舞った。1回の先頭打者での1本目、6回無死一塁の2本目はともに右中間最深部への一発。8回1死の3本目は右翼ポール際に力強く引っ張り、たたき込んだ。自身初の1試合3本塁打に「3本とも(打った瞬間に)入ったと思った」と手応えは十分だった。

 5打数4安打4打点と大活躍の杉沢に、我妻敏監督(36)は「乗っているときは固め打ちするし、手がつけられない」と舌を巻いた。八戸学院光星・仲井宗基監督(48)も「3本打ってしまうんだから良い打者という証拠」とたたえた。今大会3試合で16打数9安打6打点、4本塁打の打率5割6分3厘と爆発。本塁打もすごいが、打率も高くなった。

 優勝した県大会後、我妻監督から「レベルの高いところ(プロや大学)を目指したいなら打ち損じをなくしていくこと」と助言され、打撃フォームを修正。上げていた右足を、すり足気味にして頭のブレをなくし、確実性が増した。的確に球を捉えられるようになると、昨秋から6キロ増の80キロになった体重を生かし、パンチ力あふれる打撃がスケールアップ。杉沢は「場面で(単打と長打の)狙いを変えられるようになった」と胸を張った。

 2年ぶりの春の東北王者をかけ、11日の決勝は3月のセンバツに出場した聖光学院と対戦する。「1点でも多く得点に絡んで勝ちたい」と決意。優勝を引き寄せる一撃を打ってみせる。(有吉 広紀)

 ◆杉沢 龍(すぎさわ・りゅう)2000年6月2日、秋田県生まれ。18歳。小4時にスポーツ少年団で野球を始め、小坂中では大館リトルシニアに所属。宮城・東北では1年春からベンチ入り、1年夏に甲子園出場。174センチ、80キロ。右投左打。家族は両親と姉、祖母。

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