【秋田】第1回大会準優勝の秋田、100回大会へ「点滴穿石(てんてきせんせき)」貫く

スポーツ報知
伝統校のプライドを胸に闘志を燃やす秋田・湊主将

 第100回全国高校野球選手権(8月5日開幕、甲子園)の出場校を決める秋田大会(7月11日開幕、こまちスタジアムほか)の組み合わせ抽選が21日、秋田市内で行われた。第1回全国大会で準優勝し、夏通算19度の甲子園出場を誇る秋田が、伝統校のプライドを胸に、2003年夏以来の聖地を目指す。

 熱くほとばしる伝統校の「プライド」を、節目の100回目の選手権大会で見せつける。組み合わせが決まり、秋田高の主将・湊壮矢内野手(3年)は「100回大会で甲子園に出ることは入学前から目指してきた。対戦相手がどこであれ、やることは変わらない。1試合1試合、全力でやる」と闘志をみなぎらせた。

 秋田は、第1回大会で準優勝。県内屈指の進学校でありながら、夏通算19度の甲子園出場を誇る、文武両道の伝統校だ。昨夏も県ベスト4の成績を残した。しかし、新チームはここまで、秋、春の大会は未勝利。湊主将は「得点力が欠けていた。今のテーマは“総攻撃”。打撃、走塁はもちろん、攻めの守備で相手にプレッシャーをかけていく」と言葉に力を込めた。

 主将のエナメルバッグには『点滴穿石』と『The Pride of AKITA』が刺しゅうされている。「点滴穿石(てんてきせんせき)は、自分の好きな言葉。少しの小さい力でも、やりようによっては大きな相手も倒せるという意味。“プライド・オブ・秋田”は昔から代々、刺しゅうされている。伝統を胸に戦いたい」。県内の名門としてかかる期待を力に変えていく。

 初戦の相手は仁賀保(12日)。勝てば2回戦で、今春のセンバツ出場校で第2シードの由利工と対戦する。「100回目の大会。特別な思いがある。もっと攻撃を伸ばしていきたい」と湊主将。中学時代からテストで100点を量産し、秋田の門をたたいた秀才は、夢の聖地行きの切符をつかみ、高校最後の夏を『100点満点』にする。(小林 泰斗)

 ◇第1回大会の秋田 1915年8月に全国中等学校優勝野球大会として、大阪・豊中球場で10校が参加。秋田中(現・秋田)は初戦で山田中(三重、現・宇治山田)に9―1、準決勝で早実(東京)に3―1で勝利。京都二中(京都、現・鳥羽)との決勝は7回に1点先制も8回に追いつかれ、延長13回の1死二塁で二ゴロから走者の本塁生還を許し、サヨナラ負け。当時のユニホームは「AKITA」ではなく、江戸時代に秋田を治めた佐竹氏の居城の別名(矢留城)から「YADOME」と入っていた。

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