【岩手】盛岡中央、19年ぶりの吉報届ける

スポーツ報知
楽天・銀次の母校・盛岡中央の狩野主将が19年ぶりの甲子園出場を誓った

 第100回全国高校野球選手権(8月5日開幕、甲子園)の出場校を決める岩手大会(7月6日開幕、岩手県営ほか)の組み合わせ抽選会が22日、盛岡市内で行われた。盛岡中央OBで、プロ野球・楽天の銀次内野手(30)が開会式後の始球式を担当。第3シードの同校は、活躍する大先輩の姿を力に変え、1999年以来、19年ぶりの甲子園出場を目指す。第2シードの専大北上は、順当に勝ち上がると3回戦で3連覇を目指す盛岡大付と対戦することが決まった。

 盛岡中央の主将・狩野龍矩(りゅうく)遊撃手(3年)は、古豪・岩手との初戦(7月9日)が決まると表情を引き締めた。春の県大会は3位に入り、第3シードで迎える夏の舞台。「岩手は毎年のように試合をしているチーム。まずは初戦を勝ち、一戦ごとに集中して甲子園出場を目指したい」と誓った。

 憧れの先輩が力になる。100回大会を記念し、OBの銀次が7月6日の開会式後の始球式に登場する。「差し入れもいただいたことがある。プロの選手ですし、間近で見られることがうれしい」と狩野も胸を躍らせている。まだ直接会ったことはないが、長年、部内で語り継がれている“銀次伝説”がある。

 練習グラウンドに隣接する雑木林に、高校時代の銀次が打撃練習で打球を打ち込んだという話だ。本塁上から雑木林まで推定140メートル以上もあるという。高校通算7本塁打の狩野も「そこまでは飛ばないんですけど、みんなが目標にしている。本当にすごいなと思っています」と畏敬(いけい)の念を抱いている。

 昨夏は3回戦で花巻東に1―0で競り勝ちながら4回戦で水沢工に敗れ、涙をのんだ。エース左腕の石沢優馬、主砲の後藤厚樹一塁手(ともに3年)ら悔しさを知る主力メンバーも残っている。チームが唯一、甲子園に出場したのは1999年。「今年こそ、という思いは強い。甲子園に出たのは自分たちが生まれる前なので、歴史を塗り替えたい」と狩野。銀次も成し遂げられなかった夢舞台へチーム一丸となって挑む。(遠藤 洋之)

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