【ヒルマニア】イチローの選択肢は4つ 日本球界復帰示唆の背景にFA市場の停滞

スポーツ報知

 「ヒルマニア」は、スポーツ報知でメジャーリーグを担当し続けて40年の蛭間豊章記者が、マニアックなメジャーネタをお送りします。

 イチローの選択肢は4つある。

 〈1〉メジャー契約を結ぶ

 〈2〉マイナー契約して、招待選手としてキャンプに参加する

 〈3〉日本でプレーする

 〈4〉ユニホームを脱ぐ

 最後の〈4〉は「50歳までプレーする」と公言しているので可能性は1%に満たないかもしれないが、メジャーの選手はキャンプ近くになって現役引退を発表する選手も少なくない。イチローの気が変わり、ユニホームを脱ぐ決断をする可能性はゼロではないのではないか。

 イチローがマーリンズから契約を更新されなかったのは、単に年齢から来る衰えと、若手外野手の起用というメジャーらしいシビアな視点からの結論と考える。昨季、現役最年長野手として主に代打で136試合に出場。歴代2位となる27本の代打安打をマークし、打率2割5分5厘、3本塁打、20打点の成績だった。守備を含め40代としてはよくやっているものの、メジャー全体のレベルの外野手像からは見劣りする―。そのような見解をメジャー各球団も持っているはずだ。

 今年のMLBのFA市場は史上空前の停滞モード。163人中37人しか決まっていない。外野手でもレギュラー級が決まらない中、控えとされるイチローの獲得が煮詰まるのはまだまだ先だろう。これだけスローモーな状況を考えると、〈2〉を経た結果、メジャー契約を結ぶことができずに、〈3〉へとたどり着く可能性は十分あると予想する。(ベースボールアナリスト)

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