【ヒルマニア】MLBの厳冬FA市場、1995年には「選手会キャンプ」実施

2018年2月1日10時0分  スポーツ報知

 「ヒルマニア」は、スポーツ報知でメジャーリーグを担当し続けて40年の蛭間豊章記者が、マニアックなメジャーネタをお送りします。

 海外FA権を行使していた涌井秀章投手(31)がメジャー入りを断念してロッテにUターン。メジャーFAだった青木宣親外野手(36)は7年ぶりにヤクルトに復帰した。どちらも“FA厳冬”の米球界の影響をもろに受けた感がある。

 涌井の残留、青木の復帰は、メジャー全体に吹き荒れるFA選手の“厳冬”や、総年俸の締め付けが影響している。どの球団も、総年俸が規定を超えた場合にかかる贅沢(ぜいたく)税を支払いたくないため、大型契約に二の足を踏んでいるのが理由だ。

 当初は2億ドル(約220億円)超の大型契約をもくろんでいたJ・D・マルティネス外野手を始め、ダルビッシュ、アリエッタ両投手らFAのトップ5と言われた選手が全く決まっていない。そのため、末端の選手にも影響が出て、1月30日(日本時間31日)現在、116選手が中ぶらりん状態だ。

 FA選手に厳しいオフは過去に2度あった。まずは1985~87年オフにかけてメジャー全体の経営者側が行った、大物FA選手への契約を控えた共同謀議。87年ヤクルトに電撃入団したB・ホーナーもその“被害者”の一人だった。この共同謀議はその後、和解したものの当時FAだった選手には総額2億8000万ドル(当時のレートで364億円)が支払われた。

 もう一つは1995年。前年8月から選手会のストライキが続き、開幕が危ぶまれたことでFA選手の契約が滞り、89年のMVPで前年も30本塁打したK・ミッチェル(ダイエー)や首位打者経験のあるJ・フランコ(ロッテ)、S・マック(巨人)と大物が続々来日した。

 当時、未契約組が数多く米国に残っていたため、史上初の選手会によるキャンプをフロリダ州ホームステッドのスタジアムで開催。選手会のヒーター理事は、当時本紙の取材に「労使紛争のあおりで契約が遅れている。彼らの調整のため」と理由を説明した。

 昔と違ってトレーニング施設が格段に充実してきた昨今だが、もし各球団のキャンプがスタートしても大人数が残っていた場合、史上2度目の「選手会キャンプ」が開催されるのだろうか。(蛭間 豊章)

 ◆ダルビッシュ移籍混迷、イチローや上原も

 米球界も注目しているダルの移籍先候補は古巣のドジャースを始め、カブス、ヤンキースなど7球団の名前が挙がっているものの混迷。米最大のイベント、NFLのスーパーボウル(日本時間5日)が終わるまでは移籍先が決まらない可能性もある。日本人選手では他にもイチロー、上原浩治の40代コンビが未契約だが、こちらはキャンプの招待選手でマイナー契約の公算が大きいかもしれない。

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