大谷、逆風で3発 最強打者トラウトが驚がく「アンビリーバブル・パワー」

スポーツ報知
トラウト(右から2人目)ら野手陣が見つめる中、フリー打撃をした大谷

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が、マイク・トラウト外野手(26)と初共演した。チームの内外野手が合流し19日(日本時間20日)、全体キャンプがスタート。フリー打撃など打撃練習では同組で回り、大谷は豪快なアーチを披露。14、16年にア・リーグMVPに輝いた世界NO1野手を「アンビリーバブル・パワー」とうならせた。

 逆風をものともしない。大谷が放った打球は、中堅から本塁方向への風速10メートル近い強風にも失速することはなかった。右中間のサクを悠々と越える一撃。打撃ケージ横で見守ったトラウトは目を丸くしていた。

 トラウト「アンビリーバブル・パワー。打撃練習でも豪快なショーを繰り広げていた。いいスイングだった。楽しい1年になるだろう。彼も楽しめるはずだ」

 打撃投手と対したフリー打撃。歴代7位614本塁打のプホルスら他選手が軒並みサク越えゼロで終わる中、大谷は30スイングで3本のサク越えと驚異的なパワーを見せた。

 14、16年のリーグMVPが驚いたのはパワーだけではない。バットコントロールでも見せた。フリー打撃後のマシン打撃。不慣れなマシンにタイミングが合わずに体は泳がされたが、右手一本で右前へ打ち返した。ここでトラウトから「イチロー?」と冗談気味に声をかけられた。大谷は「トラウト選手に限らず一線級で活躍している選手ばかり。見習うべきところは多い。まだ調整段階。僕も頑張りたい」と振り返った。

 フリー打撃前には打撃ケージ内でバットを振るところをトラウトから熱視線を浴びた。練習中には両者にJ・アップトンらを交えて談笑。大谷がメジャー球界では短い33・5インチ(約85センチ)のバットを使うことで盛り上がった。「普通に話してくれました。バットの形とか長さとか。楽しんでできた」。すっかりエ軍の一員に溶け込んでいる。

 この日の投手・大谷はブルペン入りして20球。守備練習も行った。人格者のトラウトは「信じられないほどパワーがあり、100マイル(約161キロ)の球も投げられる。彼なら二刀流をできる」とし、「常にポジティブ思考でいき、ネガティブにならないこと。僕も助けになるし、このチームにはプホルスらベテランが多い。彼らも助けてくれるだろう」と助言した。強力な後押しを受け、大谷はメジャー二刀流へ突き進む。(小谷 真弥)

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