打者・大谷がオープン戦満点デビュー 首脳陣&ライバルはどう見た?

スポーツ報知
打者デビュー戦を初安打初打点で飾った大谷翔平(中央)は代走を出されて退き、試合中に取材に応じる(カメラ・泉 貫太)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が26日(日本時間27日)、敵地で行われたパドレスとのオープン戦に「2番・指名打者」でスタメン出場。5回1死二塁で中前適時打を放ち、メジャー初安打&初打点をマークした。初回1死、3回1死では共に四球を選んで出塁率10割。メジャー二刀流へ最高のスタートを切った。

 満点デビューを飾った打者・大谷を周りはどう見たのか。エンゼルスのソーシア監督は開口一番、「ショウヘイにとってはいい一日だった」と絶賛した。

 試合前にはトラウトやプホルスら主力選手と同じようにオープン戦期間中に50~60打席を立たせる方針を示し、「タイミング、リズムを合わせること。スピードに慣れてもらいたい」と課題を挙げていた。試合後もその考えは変わらないようだ。「今は球の速さなどに慣れることが第一だ。メジャーリーグの投手がストライクゾーンをどう攻め、どこへ投げてくるかの理解は必要だ」と話した。

 02年新人王に輝いたエ軍のヒンスキー打撃コーチは大谷の打撃フォームを評価した。「球数をかなり稼ぎ、落ち着いていた。頭を前へ動かさない分、早く球を感知できる。上半身をソフトに構えている分、前のめりにならず、手と下半身を使えている。打者としての初戦は上々だった」。ベンチ内で大谷と話し込む姿があったが、球速や傾向などメジャー投手の対策について話し合っていたという。メジャー二刀流として注目を集めるが、「この場にいられて光栄だよ。前人未踏のことをやろうとしてるんだ。毎日彼の練習に関われる。大リーグでの成功する手助けができて、うれしいよ」とコーチとしての喜びを感じているようだ。

 敵陣のパドレスはどう見たのか。マスクをかぶったA.J.エリスはドジャースなどでメジャー10年間、606試合に出場する36歳のベテランだ。「自信を持って打席に立てていた。ストライクゾーンをよく認識している。(四球を選んだ)最初の2打席は打てる球がなかったが、辛抱強く真ん中への球を待った。3打席目は打つべき球を強く打ち返した。ベテランのようなスイングをしていた。打者としてやるべきことが分かっているようだ」と絶賛した。

 メジャー二刀流が実現するかに興味を持っているようで、「素晴らしいストーリーだ。投打に挑戦する彼を見れることは、球界にとっても最高なこと。背後から彼のプレーを見れて楽しかった」と笑顔。最後は「特大弾を献上せずに良かった」と胸をなで落としていた。

 グリーン監督は日本ハムでプレーした経験を持ち、オフの“大谷争奪戦”に直接出馬した。「こちらの投手も、いい球が決まっていたが、その後の失投を見逃さずに四球を選び、中安適時打も打った。(打者としての)初戦にしては上々の出来」とお手上げだった。

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