【ヒルマニア】イチロー、開幕9番左翼「序盤先発多い」

スポーツ報知
マリナーズに復帰したイチローは入団会見で背番号51のユニホームを手にする(左はディポトGM)

 「ヒルマニア」は、スポーツ報知でメジャーリーグを担当し続けて40年の蛭間豊章記者が、マニアックなメジャーネタをお送りします。

 マリナーズへの電撃カムバックを果たしたイチロー。正左翼手ギャメルが右腹斜筋を痛め約1か月半の離脱が判明し、ハニガーは右手を痛めている。昨年10月に右肩手術を受けたヘレディアも開幕まで20日あまりしかない時点で満足なプレーができていない。29日(日本時間30日)のインディアンスとの開幕戦でサービス監督が期待するのは「9番スタメン」だろう。

 心配されるのは合流が遅れたことによる実戦感覚の少なさだ。連続200安打をマークしていた2010年までは、オープン戦とWBCを含め毎年のようにシーズン前に80打席前後(09年は胃潰瘍で56打席)立っていた。しかし、打率2割台の低迷が続く11年以降はベテラン待遇もあって60打席以下。マーリンズ時代になると、4番目の外野手ということもあり3年連続50打席未満。昨季は故障も重なり48打席で、シーズン序盤も出場に恵まれず、4月は自身最悪の1割4分8厘に終わった。

 その点、今季のレギュラーシーズン序盤は間違いなく先発起用が多くなる公算が大きい。ただ、昨季2割7分5厘、11本塁打のギャメル復帰までにある程度の数字を残せないと危険だ。チーム初の殿堂入りしたグリフィーでさえ、10年の復帰2季目にあまりの不振でシーズン途中に現役引退発表となった。

 戦後、メジャーでも6人しかいない44歳以上での野手として「出場」という壁に立ち向かう。44歳になってから4年連続100試合以上に出場した元ロッテのJ・フランコの例もある。まずは100試合以上の出場が、来季以降の再契約の可能性の鍵になるだろう。

野球

×