加藤豪将、勝負の6年目にかける ヤンキース傘下マイナー所属

スポーツ報知
加藤豪将内野手(左)

 ヤンキース傘下のマイナー所属の加藤豪将内野手(23)が、14日(日本時間15日)、メジャーのサラソタ遠征に帯同、オリオールズとのオープン戦にベンチ入りした。残念ながら、背番号「70」に出番はなく、初のメジャー試合出場はお預けとなったが、メジャーを肌で感じる貴重な体験となった。

 「一番は野球のスピード。皆、速いと分かってためになりました。打球の速さ、スイング、ベースランニング…。テレビや観客席で見るのとは全然違う。キャンプ中、上(メジャー)に呼ばれるのをずっと待っているので、凄く嬉しい。ジョーンズやマチャドとか、見ているだけで楽しいです」

 日本人の両親とともにサンディエゴに住み、13年ヤンキースのドラフトで2位を受けてカリフォルニア大ロサンゼルス校進学を辞めてプロ入り。5年目の昨年は1Aで打率・293、6本塁打、11盗塁と好成績を残した。

 今年は投内連携の走者役や紅白戦などで、メジャーに駆り出される機会が初めて与えられ、2月25日のフィリーズ戦で初のベンチ入り。遠征を外れた田中将大投手がマイナー施設で紅白戦に投げた7日も、ロッカーが近く、話をする機会があったという。ブーン監督は「こういう機会がマイナー選手にとてもいい勉強になるはずだ」という。

 ヤンキースはドラフト同期のジャッジ(大卒1位)が本塁打王になり、セベリーノ投手、サンチェス捕手ら若手生え抜きが大活躍。「皆、一緒にプレーしたことがあるし、凄く刺激になる。マイナーのチームには、いつかはメジャーで活躍できると信じて練習するカルチャーがあります」と加藤。出場機会を増やすため、昨年から外野3ポジションの練習も始め、試合では一、二、三塁、遊撃に加えて、新たに左翼を守り、“ユーティリテイー”という方向性を打ち出した。

 キャンプ終盤には今年の所属が決まる。「最後の最後まで分からないですが、結果を出してステップアップしていきたい。まだまだ、やることは沢山あります」。チャレンジは続く。

  (一村 順子通信員)

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