イチローが初回に負傷交代　右ふくらはぎ張りで大事取って

◆オープン戦　マリナーズ５―４ジャイアンツ（１４日・ピオリア）

　マリナーズのイチロー外野手（４４）が１４日（日本時間１５日）、本拠地のジャイアンツ戦で初回の守備を終えた後、右ふくらはぎの張りを訴えて交代した。渡米後、故障歴は数少ないイチローだが、同じような箇所を痛めたのは０９年８月に左ふくらはぎを痛めて８試合を休んだことがあっただけだ。

　味方先発パクストンが３者三振に抑え守備機会がなかったが、１回裏先頭で打席へ向かったのは背番号５１ではなかった。５７のアンドレオリ。場内アナウンスされるとイチローを期待していた球場がざわついた。イチローは１回終了後にカートに乗ってベンチを引き揚げ、試合開始から１時間後の４回裏途中に私服姿でカートに乗り、報道陣に手を振りながらクラブハウスを後にした。

　マリナーズは２月に打球を受けたエース右腕ヘルナンデスに続き、イチロー契約の要因となった外野のギャメル、右腕ゴンザレス、二塁カノ、先発右腕ゴンザレス、ＤＨクルーズ、そしてこの日は４回に遊撃セグラも太ももの張りを訴えて退場と野戦病院状態となっている。

　サービス監督は「イチは右ふくらはぎの張りに気づき、大事を取って交代した。（故障者続出で）みんな敏感になっている。明日にならないと分からないが、長期離脱にはならないだろう」と話すも、浮かない表情だった。（金岡　美佐）

　▼イチローの主な故障

　▼オリックス時代

　◆９８年９月１８日　近鉄戦で死球を受けた際に腰をひねり、続く１０試合スタメンを外れる。

　◆９９年８月２４日　日本ハム戦で右手首への死球で骨折。連続試合出場は７６３試合でストップ。

　◆００年８月２７日　ロッテ戦でファウルした際に右脇腹痛め６週間欠場。

　▼メジャー移籍後

　◆０２年４月２６日　ヤンキース戦の守備で一塁側フェンスに激突し左膝裂傷。４針縫い１試合欠場。

　◆０９年３月３０日　ブルワーズとのオープン戦で体調不良を訴え胃潰瘍と診断。メジャー唯一の故障者リスト入りとなり、開幕８試合欠場。

　◆０９年８月２３日　インディアンス戦で左足ふくらはぎの張りを訴え、翌日から８試合欠場。

　◆１７年２月２１日　キャンプの守備練習中に外野手と接触し右膝と腰を痛め、８日間の別メニュー練習。３月５日になって初オープン戦出場。