苦しむ大谷、打率1割…打開策は「よりシンプルに」松井氏&巨人・阿部の野球談議にヒントあり

スポーツ報知

◆オープン戦 インディアンス7―0エンゼルス(14日・グッドイヤー)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が14日(日本時間15日)、敵地で行われたインディアンス戦で「7番・指名打者」で先発出場。2打数無安打1死球に終わり、8打数連続無安打となった。オープン戦は打率1割と打者・大谷は苦しんでいる。

 厳しい現実を突きつけられた。5回2死。大谷は14、17年のサイ・ヤング賞右腕、クルバーに2球で追い込まれ、3球目の内角カットボールに力のない二直に抑えられた。3回先頭は死球だったが、容赦ない内角スライダー攻めで追い込まれた。圧倒的なポテンシャルを生かせず、完璧に封じられた印象だ。

 11日の第2打席から、8打数連続で無安打。オープン戦通算では20打数2安打で、打率は1割となった。気になるのが打撃内容。12日レッズ戦では2度のノーヒッターの経験を持つ右腕、H・ベイリーの内角攻めに遭い、バットを2本折った。この日の二直でも“バット折れ”。投手との距離感をつかめず、内角球の対応に遅れている。

 打者・大谷が適応するには…。ヒントとなりそうなのがヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏と巨人・阿部慎之助の野球談議だ。13年12月、両者は日米で変化した松井氏の打ち方の話をした。

 阿部「(バットを構えた時)手の位置がトップに近くなった。あれは(打ちにいくまでの)準備が遅くなるからですか?」

 松井「そう。メジャーでバットを引く時間が取れなかった。(米国では)テイクバックが小さい投手もいる」

 阿部「タイミングを取る右足の上げ方も高く上げるのではなくパッと上げて…松井さんの打撃はシンプルですよね」

 松井氏はヤンキース1年目(2003年)の序盤こそ“ゴロキング”とやゆされたこともあったが、後の活躍は知っての通り。打ち方について、松井氏は「年々シンプルになった」と振り返っている。イチローもオリックス時代の振り子打法を使っていない。

 大谷は右足を高く上げてタイミングを取る。これまでに「どうしても変えなきゃいけないところが出てくるのかもしれない。その時にどうするかを準備できれば」と話している。打者として成功するために、どんなフォームとなるのか。いずれにしても、「よりシンプルに」がキーワードと言えそうだ。(小谷 真弥)

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