大谷に米メディア同情「マイナーで開幕を。投打で慣れ必要」2回途中7失点

スポーツ報知
エンゼルス・大谷

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が16日(日本時間17日)、本拠地で行われたロッキーズとのオープン戦でキャンプ4度目の登板。渡米後最速の158キロをマークしたが、1回1/3で2被弾を含む7安打、自己ワーストの7失点と炎上して初黒星がついた。マイナー契約で臨んでいる初のメジャーキャンプ。投打ともに調整不足が否めず、開幕メジャーへ暗雲が垂れこめた。

 悲劇的な放物線が描かれた。2回無死一、二塁。大谷が15、16年の打撃2冠王・アレナドへ投じた151キロ直球は左越え3ランとなった。渡米後最速158キロをマークしたものの、1回1/3で7安打7失点。「本当に勉強。良くても悪くても必ず反省は出る。しっかり受け止めてやりたい」。球数は50球。予定された75球も投げず、ソーシア監督からタオルを投げられた。

 キャンプ中の実戦4試合で計8回1/3を投げて17失点(自責16)。打撃では20打数2安打の打率1割だ。指揮官は「先発は6人ローテの予定だ。まだ誰もカットしていない。(開幕メジャーへの)具体的な話をするつもりはない。聞く人間を間違っている。予定通りに調整を進めることが目標」と明言を避けたが、疲れ切った表情。開幕メジャーへは「プロセスが大事」と強調したものの、厳しい数字が並ぶ。

 いきなり結果を求めるのは酷なのかもしれない。投手では滑りやすい公式球とマウンドの傾斜。打撃ではタイミングの取り方と、初挑戦のメジャーで2倍の仕事量がある。この試合でも「(フォークが)試合で投げたときにまだ投げ損じが多い。ちょっと引っ掛けている」と話すなど適応に苦しんでいる。米ヤフースポーツから「マイナーで開幕した方がいい。投打で慣れが必要」と“同情”された。

 「(マイナーは)今の段階では考えていない。1試合1試合、自分の形を出していければ。どうなるかは監督、スタッフが決めること」。登板前には球を握りながらウォームアップ。降板後は3回を想定してブルペン投球した。1分1秒が闘いだ。

次回登板ラスト 登板日は未定だが、残り1試合が見込まれている。ソーシア監督は18日の敵地・レンジャーズ戦から2試合連続で指名打者として使うと明言した。「不安なく入るシーズンは今までなかった。1個1個(課題を)つぶしながら開幕へいければ」と大谷。開幕まで、あと13日だ。(小谷 真弥)

 ◆大谷の7失点 1試合7失点は日本ハム時代に3度ある。そのうち、2本塁打を含む5安打を浴び5回1/3で降板した2014年9月21日の楽天戦(コボスタ)が登板回数では最短。今回は2回途中で降板となり“最速”で7点を失った。

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