ヤンキース田中、最終戦好投で開幕万全

スポーツ報知

 ヤンキースの田中将大投手(29)が、23日(日本時間24日)本拠地タンパで行われたレッドソックス戦に先発。5回2/3、69球を投げ1失点。本塁打1本を含む5安打、無四球、6奪三振。3敗目を喫したものの手応えの残るオープン戦最終戦登板となった。30日敵地での開幕第2戦(対ブルージェイズ)に向け、4試合連続本塁打を浴びたものの、鋭いスプリットが冴え、ストライク率78%と抜群の安定感だった。

 「開幕までの最後のオープン戦登板なので、シーズン同様の投球をして、しっかり相手を抑えることをテーマにしてマウンドに上がった。配球もそうだし、相手がボストン(レッドソックス)ということで打線もイメージしやすかった」。

 敢えて結果を度外視し、内容にこだわった今キャンプだが、この日は同地区のライバル相手に公式戦モードで勝負。初回はボール球ゼロの3者凡退で立ち上がるなど、序盤からどんどんストライクで追い込んだ。カーブでカウントを有利に整え、最後は鋭いスライダーとスプリットで翻弄。3ボールは1度もなく、ストライク率は78%と終始、マウンドで主導権を握った内容だった。

 3回、先頭のデヘススに、追い風の中、失投を右翼フェンスをぎりぎりに越える本塁打を浴びたが、「あれは、ミス」と消化した。

 味方打線の援護もなく、OP戦通算成績は0勝3敗、防御率7・24。全4戦で被弾する結果となったが、悲観することなく、むしろ、「直球でファウルが取れているのはいい。スプリットとスライダーの動きも良かった」と、良い兆候に手応えを得ている。

 ブーン新監督も「スプリットはキャンプ一貫して調子がいいし、直球もキレがあった。私には、開幕への準備が整ったようにみえる」と全幅の信頼で、開幕第2戦に送り出す。「3・30」。敵地トロント。田中がメジャー5年目のマウンドに立つ。(一村 順子通信員)

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