イチロー頭部死球 1分間動けず退場…自ら車運転して球場を後に

スポーツ報知

 マリナーズのイチロー外野手(44)が23日(日本時間24日)、マイナー選手中心の練習試合で頭部への死球を受け、退場するアクシデントに見舞われた。

 右ふくらはぎの張りがほぼ癒えたレジェンドは、空振り三振の後に右中間二塁打、中前安打をマーク。その後の4打席目。12年まで2年間、DeNAにブランドンの登録名で在籍した左腕マンの速球がすっぽ抜け、ヘルメットを直撃。昏倒し約1分間、動けなかった。何とか自力で立ち上がると、トレーナーに付き添われてクラブハウスに引き揚げた。

 脳震とうの症状は出ていないという。ディポトGMは「チーム担当医の診断を受け、異常はないとの結果を得た」と説明。24日に再検査を受け、今後の出場予定などを決める方針だ。イチローは自ら乗用車を運転して球団施設を後にした。

 日米通算27年目を迎える44歳は、メジャー2636試合の出場でわずか55死球。ボールを避けるうまさにも定評があり、かつて01年ドジャース戦、04年ロイヤルズ戦でヘルメットに死球を受けたものの、欠場につながるけがは負っていない。

 今年は契約の遅れや右足の不調による調整遅れを取り戻すため、今キャンプ2度目のマイナーの練習試合で多くの打席に立とうとしたイチロー。その焦りに加え、年齢を重ね動体視力の衰えもあるのだろう。開幕まで1週間を切った時期。レギュラー選手が故障から復帰すれば再び自らの座が危うくなる契約なだけに、心配は尽きない。

 ◆イチローの死球 メジャー通算3080安打のイチローは2636試合で死球が55個。3000安打級の現役打者と比較すると、3048安打のベルトレ(レンジャーズ)が2814試合で91個、2968安打のプホルス(エンゼルス)が2575試合で102個で、イチローの少なさが際立つ。

野球

×