大谷翔平にとってマメは弁慶の泣き所 フォームを崩す“副作用”が心配…担当記者が見た

スポーツ報知
大谷のスプリット好不調時の違い

◆エンゼルス1―10レッドソックス(17日・アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が17日(日本時間18日)、本拠地・レッドソックス戦でメジャー初黒星を喫した。立ち上がりからスプリットの制球に苦しみ、右手中指のマメの影響でメジャー最短の2回4安打3失点で降板した。野手出場に影響はないものと思われるが次回の登板は白紙で、チームの連勝は7でストップ。日本ハム担当としても大谷を見続けたメジャー担当の小谷記者が、「見た」でマメに苦しんだ16年を振り返った。

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 大谷にとって右手中指のマメは弁慶の泣き所だ。マメができやすい体質で日本ハム新人の13年から5年間で少なくとも3度、降板の要因になっている。記憶に新しいのが16年。7月10日ロッテ戦(札幌D)で同箇所のマメをつぶして途中降板。先発投手復帰は約2か月後の9月7日ロッテ戦(札幌D)だった。

 マメ自体は1、2週間あれば治る。問題は副作用だ。その16年は、2週間後の24日オリックス戦(札幌D)で中継ぎで復帰したが、投球フォームを崩した。160キロの剛速球を投げるだけに、バランスを崩せば故障のリスクは高まる。当時はそれが約2か月間の長期離脱につながった。

 今回の症状について、大谷は「そんなにひどくない。もし後半の戦いだったら、全然いける。しっかりとした状態で試合に入れる準備を、この1週間でできれば」としたが、首脳陣は慎重にならざるを得ないだろう。

 ここまで打撃では8試合出場で、打率3割6分7厘、3本塁打、11打点。16年は先発投手離脱中の40試合で打率3割1分1厘(151打数47安打)、11本塁打、29打点、7盗塁と大暴れ。メジャーで再現となれば、打力を生かすための打者専念論が出るだろう。メジャー二刀流の致命傷とならないことを祈るばかりだ。(15、16年日本ハム担当、現メジャー担当・小谷 真弥)

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