大谷、トレンドの最強2番あるかも…担当記者が探る今後の起用法

スポーツ報知

◆エンゼルス2―4ジャイアンツ(22日・アナハイム)

 【アナハイム(米カリフォルニア州)=小谷真弥】エンゼルスの大谷翔平投手(23)が22日(日本時間23日)、日本人最速の4番初安打をマークした。本拠地のジャイアンツ戦で「4番・指名打者」で初の先発出場。6回の第3打席で右前打を放ち、4打数1安打だった。日本ハム担当としても大谷の様々な打順を目撃してきた小谷記者が二刀流の器用さと今後の起用法を探った。

 2016年7月3日。日本ハムの大谷はソフトバンク戦で日本初の投手先頭打者弾を放った。投げては8回無失点の熱投。今や伝説となっているフル回転は同年の最大11・5ゲーム差からの大逆転Vを象徴するゲームとなった。

 「1番・投手」の仰天オーダー。栗山監督は先発投手の調整があることを考え、この奇策を前日に伝えた。大谷は「ビックリした」と振り返っているが、指揮官は後日の本紙インタビューでこう振り返っている。「『はい』って言って部屋から出て行った。『ああ、監督それやりたいのね』みたいな」。この日の会見もそうだったが、周囲の慌ただしさをよそに本人は淡々。どんな起用法でも応える器用さ、絶対的な自信があるからだろう。

 これまでのプロ生活で打ったことがないのは意外にも9番だけ。栗山監督は「翔平に4番を打たせるのは簡単。いつでも打てる」と言い、「翔平に向かない打順がチームにとって一番大事な打順だったりする」と理想の打順に2番を挙げたこともあった。

 メジャーでは3番に主力打者を置く傾向があり、近年ではデータ野球の進歩で2番に最強打者を置くのがトレンド。チャンスメイク、走者をかえす勝負強い打撃と多くの役割を求められるからだ。エ軍ではトラウトが定位置だが、チームは1番・キンズラーから4番・プホルスまで右打者がズラリ。トラウト休養時は2番・大谷が実現する可能性もゼロではない。(15、16年日本ハム担当、現メジャー担当・小谷 真弥)

野球

×