エンゼルス大谷、昨季MVPアルトゥーベら世界一アストロズから宣戦布告受ける

スポーツ報知

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が23日(日本時間24日)、昨季の世界一軍団から宣戦布告された。24日(同25日午前9時7分開始)の敵地・アストロズ戦で今季3勝目をかけて先発登板する。昨季ア・リーグMVPに輝いたホセ・アルトゥーベ内野手(27)から直接対決を心待ちにされるなど決戦前夜から火花が散った。

 薄暮のミニッツメイド・パーク。キャッチボールを終えた大谷が左翼付近から三塁ベンチへ戻りかけると、二塁ベース付近から「オオタニッ!」と呼ばれた。どこか聞き慣れた声の主は、4年連続200安打以上を記録しているアルトゥーベだ。大谷が守備練習中の小さな巨人の下へ駆け寄ると、2人はガッチリ握手。アルトゥーベは「(大谷には)関心があるね。いい選手だと聞いている。速球もいいし、スプリットもいい。厳しい戦いになるだろうが、点を取りたい」と闘志を燃やした。

 約3年半ぶりの“再会”だ。両者は14年11月18日の日米野球第5戦で激突。先発した大谷は4回2失点。米国代表の「1番・二塁」で先発出場した安打製造機は20歳だった右腕に対し、右前打、遊ゴロ、右安打と力を見せた。すでにメジャー移籍後の大谷の投球は映像でチェック済み。「スゴイね。スプリットは自分が見た中で恐らく最高級の球だ。直球もいい。マウンドに上がって100球投げた翌々日に、2日連続で打席に立つなんて信じられない。自分にはできないだろう。対決が楽しみだ」。193センチの大谷とは身長26センチ差。メジャー球界を代表する好打者との対決は名勝負の予感も漂う。

 猛者たちの鼻息は荒い。メジャー通算845安打、115本塁打を記録している左の好打者、J・レディックは「関心は当然ある。嫉妬している部分もある。誰であれ、メジャーで二刀流としてプレーしたいはずだ。オレだって5日毎にマウンドに上がりたいよ」。この3連戦で登板のない15年サイ・ヤング賞のエース左腕、D・カイケルは「オオタニが投げるのが楽しみかって? 注目されるのは分かる。でも、うちのチームにも同じように若い選手はいる。いい試合を期待している」と世界一のプライドからか、二刀流の実力に懐疑的。もちろん負けるつもりは毛頭ない。

 この日、大谷はキャッチボールは2度に分けて、計25分間行うなど入念に最終調整。強めの投球もあり、前回17日のレッドソックス戦の投球中に悪化させた右手中指マメの不安を感じさせなかった。この日は地区2位のエ軍が完封勝ちし、首位・ア軍に0・5ゲーム差と肉薄。地区Vを占う一戦の火ぶたが、いよいよ切られる。(金岡 美佐)

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