ダルビッシュ日米通算150勝…8度目登板でカブス初勝利

スポーツ報知

◆レッズ1―6カブス(20日・シンシナティ)

 8度目の登板でようやくつかんだ新天地初勝利。6年の大型契約で人気球団入りしたものの、5月上旬には故障者リスト入りするなど、開幕から約1か月半勝ち星に見放されていたダルビッシュは「(勝ち星は)ゼロよりかは1の方がいい。やっとスタートしたかなっていう感じ」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 立ち上がりは苦しんだ。1回先頭に四球を与え、安打と死球で1死満塁のピンチ。この回を内野安打で許した1点のみで切り抜けたが、いきなり39球を費やした。「フォームのバランスが合っていなかった。初回は『今年はどうなってるんだ』と思っていた」と思わず本音もこぼした。

 ただ2回以降は「フォーシームがいい感じになってきて、空振りが増えていった」。直球が走ってレッズ打線に追加点を許さず計7奪三振。94球で6回を投げ切り「スライダーがほぼいらないくらいの真っすぐだった」と自らの直球を自賛してみせた。

 日本での93勝を合わせ、苦労して手にした日米通算150勝。松坂(現中日)の285試合目や、田中(ヤンキース)の278試合目には及ばず306試合目での到達になったが、「そういうの(数字)は全部引退してから。今は意識していない」と一喜一憂はせず。ただ、続けて「一人だけ抜きたい人がいるので、あと16勝したい」とちゃめっ気たっぷりに話した。誰かについては「内緒」としたものの、日本ハム時代の恩師である現楽天の佐藤義則投手コーチが通算165勝を挙げている。渡米した今でも良好な関係であることをうかがわせた。

 開幕からの長いトンネルをようやく抜け「自分に勝ちが付くっていうことは、確実にチームが勝ってるってこと。(次戦も)気分的にいい感じで行けると思う。(ウィニングボールは)あっ、もらってない」。チームの勝利を第一に喜びつつ、自らのさらなる活躍を誓った。(穐村 賢)

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