田中、2発浴びるも5勝目!「勝ちがついたことでいい方向に持っていければいい」

スポーツ報知

◆レンジャーズ5―10ヤンキース(21日・アーリントン)

 ヤンキースの田中将大投手(31)が、21日(日本時間22日)、敵地でのレンジャーズ戦に先発。5回を投げて、2本塁打を含む3安打4失点も、味方打線の援護に恵まれ、4試合ぶりとなる今季5勝目をあげた。田中は、3―0で迎えた二回にガロにソロ本塁打を許し、4―1で迎えた4回にはオドルに同点3ランを浴びたが、五回にジャッジが勝ち越しアーチ。その裏を無失点に抑えて勝利投手の権利を得て76球で降板。両軍8本塁打が乱れ飛んだ打撃戦を制したヤンキースは3連勝となった。

 苦しい登板だったが、4試合ぶりの白星を素直に喜んだ。「数字しかみない人にはネガティブな結果かもしれないけれど、自分ではそれなりに理由が分かっている。組み立てとか、ちょっとしたこと。ここ数試合、勝ち負けつかずというのが続いたけれど、勝ちがついたことでいい方向に持っていければいいと思う」

 今季最多の5四死球と制球に苦しみ、2本塁打で4失点。「スプリットが不安定で使いどころが難しかった。試合中に修正しようと色々トライしたけれど、相手打線も追い込まれてから粘り強かった」。勝負球のスプリットにキレを欠く中、膝元へのスライダーを見極められ、カットボールに活路を見出した。ジャッジの勝ち越しソロで均衡を破った5回には、華麗なフィールディングで自らを助けた。無死一塁からの送りバントを躊躇なくゴロをさばいて二塁封殺。続くマザラの投ゴロでも俊敏な守備で併殺に。「自分でも大事にしているところ」とこだわる守備が、苦しい試合の勝負所で、勝利投手の権利をゲットする大きな要因となった。

 「ベンチの判断だからしょうがない。自分が不安定な投球をしているからだし、自分が招いたことなので。僕自身はまだまだいけましたけど」。76球での早い降板には悔しさをにじませながらも、「自分なりに方向性はあるので、結果だけに左右されずにやっていく」と次回登板に目を向ける。

 順当なら、27日(日本時間28日)本拠地でのエンゼルス戦。二刀流・大谷翔平が初めて日本人投手と投げ合う可能性が高い。4月28日の同カードでは大谷が左足首捻挫で登板回避。お預けとなっていた注目の対決が、ついに実現する方向だ。(一村 順子通信員)

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