PRP療法で復活リチャーズが至言 同僚・大谷に「この過程で改善点を見つめ直すことになるだろう」

スポーツ報知

 エンゼルスの先発右腕ギャレット・リチャーズ(30)が大谷と同じような右肘の治療について語った。彼は2014年に13勝、15年に15勝したが、2016年に右肘内側側副靭帯を部分断裂し、幹細胞注射(5月)とPRP療法(10月)を受け、トミー・ジョン手術は回避。昨季は開幕3試合目に先発登板後、上腕二頭筋を痛めて9月上旬まで離脱し0勝2敗に終わった。今季は劇的にカムバック。4勝4敗、防御率3・26のチームのエース格だ。(聞き手・金岡美佐通信員)

 ―もう今季は13試合に先発登板。過去2シーズンの合計を越えた。

 「調子はいい。順調に回復できている。次の登板に向け、毎回できる限りのことをやっている。自分の体の言うことを聞いて、登板間にやるべきことをやっている」

 故障後、ルーチンを変えた?

 「変えた部分もある。メニューや登板間の治療などだが、キャリアを通して常に変えていくものだ。キャリアとともに進化する。リハビリ中に学んだことや、チームのトレーニングスタッフの薦めで取り入れたこともある」

 ―2年前に幹細胞注射をだけでなく、PRP療法を受けたそうですが、幹細胞注射を受けてから3週間はどんなことができたのですか?

 「僕のは(2つの注射を受けた)間隔が開いてはいたが、2~3週間後には患部も落ち着き、重量トレーニングを開始できた。それまでは待つしかない。できる限りのことをやって、投球練習を再開できるのを待つしかない。それまではできることをやることが重要だ」

 ―その時は精神的にもきつかった?

 「もちろんきつかった。チームメートと一緒に試合に出たかった。故障者リスト入りは楽しいもんじゃない。でも、ポジティブな気持ちを保ち、今やっていることではなく、ゴールラインへ近付くことを考えた」

 ―大谷は肘への負担を減らし、もっと下半身を使って投げるべきという意見もある

 「正直言って、ショウヘイのメカニクス(投球動作)はすごくいいと思う。同じ動作をよく再現できているし、うまくコントロールできている。僕の目には特に変更すべき点は映らないが、腕の負担を軽減し、もっと自由に投げられるのなら、やってみてもいいだろう」

 ―あなたもメカニクスを変えた?

 「変えた。でも、それは常に微調整していることだ。僕にとって大事なのは、シンプルな動作を保ち、体がホームベースへ向いていること。映像を見て、毎日それを実践し、一貫性を保つようにしている」

 ―特に下半身を使う意識はなかった?

 「それができれば、それに越したことはない。でも、選手それぞれに投げ方があり、こう投げるべき、ああ投げるべきとは一概には言えない。僕は自分がどうすれば改善できるかを考えてやってきた。ショウヘイ自身も(リハビリの)この過程で見つめ直すことになるだろう」

 ―ショウヘイとは話したか、メールをした?

 「まだ話してはいない。今は医師とのアポなどで忙しいはずだ。ホームでは会えるだろう。彼の様子が気になる。みんなポジティブな気持ちで、試合に勝ちたいと思っている」

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