【WBC】山田、幻1号!フェンス手前で少年がキャッチ二塁打に

2017年3月8日5時30分  スポーツ報知
  • 4回、山田は左越えに大飛球を放つが、ビデオ判定でスタンド最前列の観客が捕球したとして二塁打と判定され二塁へ戻された
  • 4回、山田は左越えに大飛球を放つが、ビデオ判定でスタンド最前列の観客が捕球したとして二塁打と判定され二塁へ戻された

 ◆WBC ▽1次リーグ・プールB 日本11―6キューバ(7日、東京ドーム)

 歓声の中に、ざわめきが交じった。同点の4回2死二塁、山田はイエラの123キロスライダーを振り抜いた。左中間に伸びた打球は一瞬“勝ち越し2ラン”に見えたが、少年がフェンスから手を伸ばしてグラブでナイスキャッチしていた。左翼・デスパイネが両手を広げて猛抗議。審判団の協議の結果、二塁打と判定された。ビデオ判定も行われたが、結果は変わらず。それでも、スコアボードには待望の「1」が刻まれた。

 そのまま行けば、本塁打かと思われたが「これも野球なんでね。ギリギリ(入る)かなと思いましたけど。もっとウェートトレーニングをして、打球を飛ばしたいと思います」。ホームランは幻となった。しかし、自身初のWBC初戦で価値ある決勝点をもたらした。

 侍ジャパンでは、菊池との併用で慣れないDHでの出場が続く。小久保監督からは「俺は(味方が)守備の時はベンチで立っていたぞ」とアドバイスをもらった。内川、筒香らにも助言を求めたが、返ってきたのは同様の言葉。ベンチにいても、試合に出場している感覚だけは忘れなかった。

 決戦前でも、自然体だった。休日だった4日。友人らと大阪の姉・直子さん宅を訪れた。目当ては1月に誕生したばかりの姪の存在。会うのは2度目だったが「かわいいな~」「ブサイクやな~」と夢中になってかわいがった。普段と変わらぬ姿に、父・知規さん(58)は「いつも通りすぎて心配になるくらい」と笑う。

 ただ、いつもと違う光景もあった。その日、テレビで流れていたのはヤクルトのオープン戦。私生活では野球の話をあまりしない男が、画面を食い入るように見つめた。チームからは2月20日を最後に離れている。少し寂しさも感じたが、今の目標はただ一つ。「世界一」を手土産に、チームに帰ると決めている。

 「緊張しました。足も震えていました。でも、今日の勝ちは大きかったと思います」。未知の重圧をはねのけた。(中村 晃大)

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