【阪神】秋山拓巳26歳「突然変異」の秘密…インタビュー

2017年6月20日6時0分  スポーツ報知
  • 秋山はリーグ戦再開後も活躍を誓った(カメラ・渡辺 了文)

 大ブレイク中の阪神・秋山拓巳投手(26)が、スポーツ報知のインタビューに応じた。高卒1年目の2010年に4勝を挙げながら、その後の6年間でわずか2勝と伸び悩んでいた右腕が今季、ここまで6勝を挙げている。才能を一気に開花させた「突然変異」の秘密を語った。

 ―先発ローテの一角として、ここまでセ・リーグ4位タイの6勝(3敗)、同9位の防御率2・91。ここまでの成績をどう捉えている?

 「この成績をイメージはしていませんでした。開幕はなんとかローテーションに入った形だったので。今も一戦一戦、必死です」

 ―4月25日のDeNA戦(甲子園)からはカードの頭、火曜日の先発が続いている。

 「一番は、イニングを消化しよう(多く投げよう)とやっています。でもカード頭ということで、2戦目以降もバッターを狂わせることを考えた投球をすることがベストだとは思っています。でも今は試合をつくることがで精いっぱい。急にできることでもないので、まずは試合をつくることを意識しています」

 ―巨人・菅野ら各球団のエースと投げ合うことも多い。

 「確実に勝てるチャンスは少なくなるかな、と思っていましたけど…。今はまだ、勝たないといけないという重圧より、そこまで多くを求められてはいないと考えて、自分を追いつめずにゲームに臨めています」

 ―今季は最速148キロをマークするなど、直球が進化したという声が多い。130キロ後半だった昨季までとどこが変わったのか?

 「去年、中継ぎで1軍に上がってきた時、変化球ばかりの投球でした。そのとき(藤川)球児さんに『金本監督は球が速い投手を買っているから、そういうところを見せないといけない』って言われたんです。そこから色々試すうちにコツをつかんだという感じです」

 ―フォームの変化は?

 「菅野さんは左肩を(内側に)入れるような動作があるんですけど、それが分かりやすいですね。まねをしているというわけではないんですが、イメージはそういう感じ。胸を柔らかく使いたいという考えから、自然とタイミングが合う形が見つかった感じです」

 ―踏ん張れるようになった要因は?

 「球がよくなったのは前提で、心理的に『どうしよう』と(不安に)考えることがなくなったのが大きいと思います。どうしようじゃなくて『何をすればいいかな』と考えるようになった。今までは『どうしたらいいんだろう』とばかり思っていたんです。とりあえず走者はためたくないから、ストライクゾーンに投げる。ボールになったら次、ストレートで(ヤマを)張られるやろうし、どうしよう…という感じだったんですけど。気持ちの持ち方の変化は大きいと思います」

 ―8年目でブレークしたと言える今年だが、もがき苦しんだ時期も長かった。自身の中で一番つらかったのは?

 「う~ん…。5、6年目(14、15年)じゃないですかね。イップスだったので。本当に困りましたし、しんどかったですね。ピッチングはできていたんですけど、守備の時に送球ができなくて。ひたすら練習するしかなかったですね。繰り返して練習して、克服するしかなかったです」

 ―メンタルトレーニングも採り入れたとか。

 「色々勉強して、考え方を変えました。どの状況でも、何をするべきかを考えられるようになりましたね。『今、落ち込んでいるな』とか、自分で感じて気付くだけでもだいぶ変わるんです」

 ―それらがやっと花開いた形で、今年の活躍。取り巻く環境も変わり、グラウンド外でも自身に変化はあった?

 「人生が懸かっていると思うし、野球に集中しようと思っています。休日は移動疲れもあるので、なるべく家にいます。買い物は好きなんですけど、今は動画配信サービスとかを見ながら、のんびりしている時間が多いですね」

 ―高校時代は通算48本塁打と打撃にも定評があったため、球団内には打者転向の声もあったと聞く。

 「実際、直接は(球団から)一回も言われたことはないんです。メディアの人が言っているだけで。野手も簡単じゃないのに、野手転向なんて、野手の人に失礼だと思っていました。入団前は打撃の方が注目されていたので。自分ではそんな気持ちは全くなかったですね」

 ―首位の広島を3ゲーム差の2位で追う。リーグ戦は23日に再開するが、今後も重要な試合を任される。

 「そういった場面で活躍するために、プロに入ったので。しびれる試合で選んでもらえるように、これからが大事になる。優勝したいし、しっかり貢献できるようにしたいです」

 ◆秋山 拓巳(あきやま・たくみ)1991年4月26日、香川・丸亀市生まれ。26歳。西条高から09年ドラフト4位で阪神入団。1年目の10年8月28日のヤクルト戦(神宮)でプロ初勝利を挙げるなど大きく期待されたが、その後は伸び悩み、昨年オフには背番号27を剥奪されて46に。188センチ、97キロ。右投左打。年俸1100万円。独身。

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