【ヤクルト】衣笠球団社長、小川新監督は「優勝よりも育てる監督」

2017年10月6日6時0分  スポーツ報知
  • 2度目の監督に就任することになった小川SDは、はにかみながらガッツポーズ(カメラ・相川 和寛)

 ヤクルトの新監督就任会見が5日、都内の球団事務所で行われ、前監督の小川淳司シニアディレクター(SD、60)が監督に復帰した。

 2年契約で年俸は8000万円。背番号は「80」に決まった。チームは今季、球団史上ワーストの96敗を喫し、借金51の最下位に終わった。現時点で、球団は来季も優勝を狙える力がないと判断。チーム再建に向けて、新監督に「優勝」ではなく「育成」を求める異例の人事に打って出た。

 泥沼に沈んだチームを救うため、現状を最も知る男が立ち上がった。14年の監督退任後、編成トップを3年間務めていた小川SDが新監督に就任した。「チームの状況を何とかしないといけないというのは、SDの立場でも非常に責任を感じていた。全てはチーム力アップということになる」と、決意を表明した。

 就任要請を受けたのは9月1日。8月22日、真中前監督の辞任表明を受け、球団は速やかに動いた。衣笠球団社長は今回の人選について、理由を説明した。

 衣笠球団社長「今年は層が薄いというか、チーム力が非常に低いということを確認しました。来年も優勝を狙えるようなチームには至っていないということから、今のチームの全てを知っているのは小川SDということで、優勝というよりもチーム力の強化、底上げということをお願いした」

 チームは今季、96敗を喫し、球団ワースト記録を67年ぶりに更新。45勝96敗2分けの借金51で最下位に終わった。大きな要因の一つは故障者の多さ。川端、畠山、雄平、小川と主力選手の長期離脱が相次いだ。新指揮官は「けが人が出ても、それに近いだけの戦力を整えられるようにしないと」と課題を挙げた。

 故障者が出た時にどうするか―。優勝した広島の場合、4番・鈴木を欠いた穴を松山が埋めた。そこで、長い時間をかけて土台を作る。衣笠社長は「優勝」ではなく「育成」という異例のリクエストを新監督に出した。2年目までにAクラスを目指し、優勝を狙えるチームへの変貌を期待した。

 小川新監督はチーム底上げのため、全体のバランスを重視。監督の経験に編成からの視点をプラスし、補強には頼らず、育成に主眼を置く。しかし、もちろん勝つことを諦めるわけではない。「プロ野球である以上、優勝を目指したいと思う」。全身全霊で2度目の指揮を執る。(中村 晃大)

 ◆小川 淳司(おがわ・じゅんじ)1957年8月30日、千葉・習志野市生まれ。60歳。習志野高のエースとして75年夏の甲子園優勝。中大で野手に転向し、河合楽器を経て82年ドラフト4位でヤクルト入団。92年に日本ハムに移籍、同年に引退した。その後はヤクルトのスカウト、2軍守備走塁コーチ、2軍監督を歴任。2008年から1軍ヘッドコーチを務め、10年途中から監督代行、11年から監督に就任。14年限りで退任し、15年からは編成部門トップのシニアディレクターに就いていた。

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