【西武】辻監督のチーム改革(上)プレー意図を即座に確認「鉄は熱いうちに打て」

2017年10月7日14時0分  スポーツ報知
  • 木村文(右)に打撃指導をする辻監督

 西武が13年以来4年ぶりのAクラスとなる2位でシーズンを終えた。今季から就任した辻発彦監督(58)の下、菊池雄星投手(26)が最多勝、防御率のタイトルを“確実”とするなど、投打の柱の確立や新戦力の台頭で投打にわたって大きく力をつけた。スポーツ報知では西武の躍進の理由を監督、選手の話などから分析。3回にわたって連載する。

 今季、西武の躍進は“辻イズム”がチームに浸透したことが大きい。名二塁手として西武の黄金時代を支えた指揮官は就任直後から選手に「自分の役割を探せ」と勝つための野球を追求。「常勝西武」再建のため、勝利の哲学を伝えてきた。

 特に大切にしたのは選手との対話。シーズン中盤には、本拠地のナイターの前に不振にあえいでいた木村文、田代を隣接する西武第二球場へ呼び出して自ら打撃投手を務めたこともあった。「見ておかないとこっちも変化が分からない」と選手の目線に立った。

 その姿勢はベンチ内ではさらに明確となった。指揮官はミスをした選手がベンチに戻ると「どういう考えでそういう打撃、守備になったのかを知りたい」と意図を確認した。「『鉄は熱いうちに打て』じゃないけど、選手の意思を確認したい。そういう時(ミス直後)に話した方がこっちも分かりやすいし、納得する」と理由を明かす。

 日々、グラウンドで伝えられていく“辻イズム”。初の首位打者を確実としている秋山は「チームとして何がダメで、どうするべきなのかが分かりやすかった」と証言する。無死一塁の場面でも打者の走力を計算して併殺打の可能性が低いと判断すれば、ノーサインで打たせた。安打で好機を広げたい場面なのか、最悪でも進塁打の場面なのか。選手に自分の役割を考えさせた。主軸を打つ浅村でも進塁打を狙うなど、状況に応じた打撃を行う意識が浸透していった。

 走塁面の変化もチームを支えた。足を武器とする源田や金子侑らにはグリーンライト(盗塁判断を本人に任せる)を与えて積極的に次の塁を狙わせた。盗塁数は昨季から32個増え、リーグトップの129個。リーグ屈指の打力を誇りながら、つながりを欠くことがあった打線が線となり、総得点は昨季から71点増の690点。勝つための“執念”を、ナインが体現し始めたチームの中心には、菊池と浅村の存在があった。(小島 和之)

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