【阪神】糸井、37歳トリプルスリーへ鬼マッチョ 格闘家並み肉体で「キャリアハイ出したい」

スポーツ報知
笑顔で報道陣の質問に答える糸井。ものすごい両腕の筋肉と、分厚い胸板の「スーパーサイヤ人」ボディーをつくり上げた(カメラ・渡辺 了文)

 阪神・糸井嘉男外野手(36)が堂々のキャリアハイ宣言だ。16日、大阪市内のフィットネスクラブ「ReXeR」(レクサー)で自主トレを公開。フィジーク(ボディービル)の日本チャンピオン・石井良亮氏(29)とタッグを組み「MAXいいです!」と仕上がりを表現した。13年ぶりの優勝を誓い、本塁打増と個人タイトルが目標。自身初となる打率3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーにも挑戦する心意気だ。

 格闘家のような肉体を備えてなお、糸井の向上心は尽きなかった。「キャリアハイを出したい。自分を追い込んでやっていきたい」。この日は上半身を中心に約2時間の筋力強化。目標達成のテーマは明確だった。

 「浜風に負けない筋力アップ。それを狙ってやっている」。本塁打はオリックス時代の14年に放った19本が最多。FAでの加入初年度だった昨季は、右から左へ吹く甲子園の浜風をモロに体感し、「平凡な数字」(糸井)の17本にとどまった。20発、30発と量産するための準備。後押ししているのは親交のある石井氏だ。

 筋肉量を競う通常のボディービルと異なり、肉体美を競う「メンズフィジーク」の日本チャンピオン。石井氏自身が3月に世界大会を控えており、厳しいメニューをこなす空間にはピリピリと緊張感があった。糸井はトレーニングだけでなく、栄養面やサプリメントの知識も吸収。石井氏も「(左打者に不利な)甲子園が本拠地なので、背中や全体的な筋力アップ。僕もめちゃくちゃ刺激を受けてます」と、うなる調整ぶりだ。

 過去には打率3割3分1厘で首位打者(14年)、53盗塁で盗塁王(16年)を獲得。バットコントロールと走力は折り紙付きで、必要なのは飛距離アップだけだ。「打率も盗塁も平凡な数字に終わった。何らかのタイトルを争える活躍をしないといけない」。キャリアハイ=トリプルスリー。7月には37歳になるが、達成すれば1950年の松竹・岩本(38歳)に次ぐ年長記録だ。

 同じ左打者のソフトバンク・柳田やオリックス・吉田正らとグアムでの合同自主トレも終え、「長打、ホームラン。僕にないものを持ってる。いろいろと教わりました」と後輩選手からも進化のヒントをつかんだ糸井。今年の一文字は「力」。「(カタカナの)カ!」と一発かましたが、表情を変えて「優勝を目指すためにタイガースに来た。そこへの執念を見せたい」と、チームスローガンの「執念」を引用して決意表明した。超人の視界は、超良好だ。(長田 亨)

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