【オリックス】ドラ1田嶋、初ブルペンで首脳陣絶賛「ランディみたい」

スポーツ報知
ブルペンで投球練習するオリックス1位の田嶋

 オリックスのドラフト1位・田嶋大樹投手(21)=JR東日本=が20日、大阪・舞洲で今年初めてのブルペン投球を行い、首脳陣から和製ランディ・ジョンソンの評価を受けた。工藤一彦氏(61)=スポーツ報知評論家=は早くも2ケタ勝利に太鼓判。社会人NO1投手が鮮烈デビューを飾った。

 スリークオーターから繰り出される左腕がムチのようにしなる。田嶋は捕手のミットを見つめ、黙々と真っすぐを投げ込んだ。「最初だったんで体を慣らす程度に。感覚は悪くなかった」。新人王経験者の平井、小松、酒井の3コーチが見守る中、26球を投げ込んだ。

 小松2軍投手コーチは「バランスがいいし、活躍するにおいがプンプンする。ランディ・ジョンソンみたいですね。腕の位置というか、ボディーターンが素晴らしい」と絶賛。メジャー通算303勝、サイ・ヤング賞5度のサウスポーと重ね合わせた。

 クレバーな一面ものぞかせた。ノーワインドアップにセットポジションも織り交ぜ、早くも実戦を想定。「ノーワインドは少し引っかけたので、右打者の外側に構えてもらった。セットは逆に抜けたので、クロスに入れるような形でやった」と鋭く自己分析。今後は休養日を除いてブルペンに入り、22日にも捕手を座らせる予定だ。

 無駄のないフォームで最速152キロを誇るが、参考にしたプロ投手はいない。「投げ方とかもそんなに教わったことはない。自分オリジナルです。本当に自分の感覚なんですよ」。新人にもかかわらず、フォームと同じく、心もブレない左腕。大器の予感が漂う。(表 洋介)

 ◆ランディ・ジョンソン 1963年9月10日生まれ。米カリフォルニア州出身。85年ドラフト2巡目でエクスポズ入団。スリークオーターからの最速164キロ速球とスライダーを武器に、マリナーズ、Dバックス、ヤンキースなどで通算303勝166敗2セーブの成績を残した。4875奪三振は歴代2位。サイ・ヤング賞5回(95、99~02年)。01年Wシリーズで3勝を挙げてMVP。09年に引退し、15年、資格取得1年目で殿堂入りを果たした。208センチ、102キロ。左投右打。

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