【中日】“竜の松坂”誕生に金村義明さん「森監督でなかったら入団なかった」

スポーツ報知
松坂は入団テストを終えて室内練習場を後にする(カメラ・渡辺 了文)

 昨季でソフトバンクを退団した松坂大輔投手(37)の中日入団が23日、決定した。ナゴヤ球場の屋内練習場で入団テストを受け、即日で合格。背番号は「99」に決まった。スポーツ報知評論家の金村義明さん(54)がエールを送った。

 中日入りが決まった松坂が活躍できるかといえば、非常に厳しいとは思う。ソフトバンクでは選手層の分厚い中での争いだったが、中日でもその状況はあまり変わらないだろう。冷静に見れば、残念ながら、もう大きな期待はできないといわざるを得ない。

 ただ、彼にとって非常に大きいのは、森監督という存在だ。18歳で西武に入ったときの投手コーチであり、コーチという枠を超えた特別な存在だった。その人が監督をしている球団があったというところに松坂の持っている“星の強さ”を感じる。森監督でなかったら入団はなかっただろう。松坂には戦力としてだけでなく、若手に対するコーチ兼任的な役割、影響力も期待しているのだと思う。

 松坂の西武入団1年目が、私の現役最後の年だった。彼の全盛期も見ているし、インタビューなどでこれまでいろんな話もしたが、18歳のときから「40~50歳まで投げたい」と言っていた。その意識の高さの前で、私は最後、正座して聞いていたことを覚えている。怪物と言われた男の、野球人生の集大成になるはずだ。ベストだったといえる中日入りを、一野球人として応援したい。(スポーツ報知評論家)

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